経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成29年第1四半期産業動向;対事業所サービスが11期ぶりに前期比マイナス。これにより第3次産業活動指数も低下

 経済解析室で毎月作成している鉱工業指数や第3次産業活動指数などの経済指標は、平成29年第1四半期にどのような動きを見せていたのでしょうか。

 各指標の平成29年1-3月期の動きをグラフや表で表現したミニ経済分析「鉱工業指数と第3次産業活動指数からみた平成29年1-3月期の産業活動」をアップしています。この資料をつかって、今回は、平成29年第1四半期の第3次産業活動指数について、対個人/対事業所向けサービスの動向を確認してみます。

 

広義対事業所サービスの前期比が11期ぶりに低下

 サービス産業(第3次産業)活動指数は、大きく「広義対個人サービス」と「広義対事業所サービス」に分けられます。

 平成29年1-3月期の広義対個人サービス活動指数は、前期比0.1%(指数値は104.8)とわずかに上昇しましたが、広義対事業所サービス活動指数は、前期比マイナス0.9%(指数値102.8)と、11期ぶりに低下しました。

 

 

製造業依存型サービス(特に卸売業)の低下が局面転換をも匂わせる

 対事業所サービスは、そのサービスの相手先が主に製造業であるのか、非製造業であるのかに応じて、製造業依存型と非製造業依存型に分類できます。

 非製造業依存型事業所向けサービスは、安定的な上昇基調が続いているものの、製造業依存型事業所向けサービスは、前期比マイナス3.6%と大幅に低下しました。

 

 

 対事業所向けサービス前期比への寄与でも、非製造業依存型が上昇に寄与しているものの、製造業依存型の低下寄与が大きく、全体の低下につながりました。

 

 

 背景には、鉱工業出荷指数の4期ぶりの微減があります。微減の主因は国内向け出荷で、広義対事業所向けサービスに属する各種の卸売業が低下する要因となりました。

 対事業所サービスへの低下寄与が大きい業種には、鉱物・金属材料卸売業、化学製品卸売業等の産業使用者向け卸売業が含まれており、在庫循環図上、29年1-3月期が在庫積み増し局面に差し掛かったことと併せると、製造業の局面転換をも匂わせる結果となっています。

 

し好的個人向けサービスの上昇が家計消費の好調を裏付ける

 対個人サービスは、生活必需的な性格の強い「非選択的個人向けサービス」と、選択性が強く上下動しやすい「し好的個人向けサービス」に分けられます。

 この1年、非選択的個人向けサービスは低下基調で、し好的個人向けサービスは上昇基調です。

 

 

 対個人サービス前期比への寄与を見ると、非選択的個人向けサービスが低下寄与ですが、し好的個人向けサービスの上昇寄与が大きく、全体では上昇です。この関係は平成28年4-6月期から4期続いており、29年1-3月期はその傾向がより強まっています。

 

 し好的個人向けサービスへの上昇寄与が大きい業種は、プロスポーツ(スポーツ系興行団)や食堂・レストラン・専門店等で、同時に観光関連や飲食関連の産業活動が上昇しており、家計消費に多少勢いがあったことを裏付けています。

 

 

 

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