経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成29年第1四半期産業動向;電子部品・デバイス工業のみ堅調だが、平成29年第1四半期の国内向け出荷は減速ぎみ、中国向けの回復により輸出向け出荷は3期連続の前期比上昇

 経済解析室で毎月作成している鉱工業指数や第3次産業活動指数などの経済指標は、平成29年第1四半期にどのような動きを見せていたのでしょうか。

 各指標の平成29年1-3月期の動きをグラフや表で表現したミニ経済分析「鉱工業指数と第3次産業活動指数からみた平成29年1-3月期の産業活動」をアップしています。この資料をつかって、今回は、平成29年第1四半期の鉱工業出荷内訳表について、国内向け、輸出向け出荷の業種別、財別、仕向け先別の動向を確認してみます。

 

好調な輸出向け出荷に対し、減速ぎみの国内向け出荷

 平成29年第1四半期の鉱工業出荷指数は、前期比マイナス0.1%低下で、4期ぶりの低下となりました。

 内訳としては、輸出向け出荷が、前期比1.0%と3期連続の上昇で好調な一方、国内向け出荷は、これまでの勢いが弱まり、前期比0.0%の横ばいと減速しています。

 

 

電子部品・デバイス工業が上昇するも、それ以外が押し並べて弱い動き

 国内向け出荷について、主要業種別寄与度を見ると、「電子部品・デバイス工業」が3期連続で堅調に上昇寄与となりました。しかし、ともに好調な推移だった「はん用・生産用・業務用機械工業」が4期ぶりに大きな低下寄与となり、「電子部品・デバイス工業」の上昇を打ち消したほか、業種別の国内向け出荷は、押し並べて弱い動きとなりました。

 

 

国内向け財別動向は、どの財も動きが鈍化

 国内向け出荷を需要先用途に分けた財別分類でみると、非耐久消費財が前期比0.3%ポイントと、12期ぶりに、比較的高い上昇寄与を見せ、また、生産財が同0.2%ポイントと3期連続での上昇寄与でした。

 しかし、資本財がマイナス前期比0.3%ポイントと4期ぶりの低下寄与、耐久消費財が同マイナス0.2%ポイントの4期ぶりの低下寄与でした。

 本年第1四半期では、フローの財需要は多少の伸びがありましたが、家計、企業ともに、ストック面での需要が今一つだったことになります。

 

 

堅調な中国向け出荷、落ち込む米国向け出荷

 3期連続の前期比上昇となった輸出向け出荷を、主要仕向け先別にみると、好調であった米国向け出荷指数が3期ぶりに前期比マイナス1.0%ポイントの低下寄与となりました。乗用車等の耐久消費財の輸出向け出荷の低下の背景には、この米国向け出荷の低下があります。

 一方、昨年第4四半期に高い伸びを示した中国向け出荷は、前期の高い伸びを維持しており、輸出向け出荷全体のけん引役となっています。

 輸出向け出荷では、業種的には、「はん用・生産用・業務用機械工業」や「電子部品・デバイス工業」が伸びており、財別分類的には、資本財や生産財が伸びていますが、その大きな要因は、この中国向け出荷の回復です。

 

f:id:keizaikaisekiroom:20170625112914p:plain

 

 

◎ミニ経済分析のページ

www.meti.go.jp

 

 ◎スライドショー

 

 

 

 

f:id:keizaikaisekiroom:20170625112947p:plain