経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

建設業活動指数の平成29年度は、とても順調な出足をみせた。民・官ともに土木工事が大きな伸び、前月比寄与をみせている。

 今年4月の全産業活動指数は、大きな経済イベントのない平時としては異例の大きな前月比上昇幅をみせ、指数水準もリーマンショック前の水準に近づいています。

 この全産業活動指数の4月の動きに、相当程度の貢献、寄与をみせている建設業活動指数の4月の動きをみていきます。

 

建設業活動は大きな上昇、平成20年水準から大きく上積み

 平成29年4月の建設業活動は、前月比7.3%と3か月ぶりの上昇となりました。前月比上昇幅、指数水準とも平成22年基準指数(平成20年1月~)でみれば過去最高値を記録するなど、単月としては昨年秋以降の弱い動きを払拭するようなインパクトのある動きです。

 平成20年通年の建設業活動指数が108.4だったことに対し、4月の建設業活動指数は118.9と、1割近くも水準が上昇しています。鉱工業生産指数は、平成20年の水準を下回っていますし、第3次産業活動指数の平成20年指数からの上昇幅は1%にも満たないものでした。

 全産業活動指数がリーマンショック前の水準に近づくという今年4月の動きを演出する上で、建設業活動指数が大きな役割を果たしたということができます。

 

 

民間、公共とも土木工事が大幅上昇

 4月は、建設業活動指数内訳の5系列すべてが上昇、なかでも土木活動が民間、公共とも大幅上昇となり建設業活動の動きに大きく寄与しました。

 民間の建築・土木活動では、昨年秋以降動きに弱さがみられる住宅建築が前月比1.1%の上昇、ここ1年以上活発な活動を続ける非住宅(工場や倉庫など)建築が前月比2.2%の上昇と建築活動の動きも良い動きとなっていました。しかし、4月の民需の立役者は、前月比22.5%と3か月ぶりの上昇となった土木活動です。

 民間の土木活動は、建設業活動の内訳5系列の中では唯一、指数値が100を下回る水準で推移するなど伸び悩んでいましたが、4月は大幅に上昇しました。請負契約額の統計をみると、構内環境整備工事、鉄道工事、電線路工事などが前年同月比ベースで伸びているようです。

 公共の建築・土木活動でも、土木活動が主役でした。建築、土木とも昨年後半からやや低調な状態が続いていましたが、建築は前月比0.2%と微増であったのに対し、土木は前月比8.0%と大幅上昇、指数水準も20か月ぶりに120台と強い動きとなりました。

 

 

新年度のスタートは順調な出足

 建設業活動指数は、民・官の土木工事を中心に大きな伸びをみせ、全産業活動指数の大きな伸び、高い水準を生み出す上で、一定の寄与、貢献をみせました。

 建設業活動全体でみれば、例年4月~6月の工事出来高は他の月と比較して小さいのですが、こと平成29年度の新年度のスタート月としては、とても順調な出足をみせたと言えるでしょう。

 

 

 

 

◎結果概要のページ

www.meti.go.jp

 

 

 

◎データ冊子

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/zenkatu/result-2/pdf/IAA_press_201704j.pdf

 

 

 

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