経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

4月のサービス産業の動向は、前月比1.2%と5か月ぶりの前月比上昇で、上昇幅も大きめ。3月の低下はあったが、均して指数値104前後の推移に復帰している。対個人サービスが大きく上昇寄与。

サービス全体は5か月ぶりの前月比上昇

 平成29年4月の第3次産業活動指数総合は、季節調整済指数104.8、前月比1.2%上昇と、5か月ぶりの前月比上昇となりました。

 3月は情報サービス業やプロスポーツの特殊な動きによって、前月比低下となりましたが、それらの要因が払拭され、4月は反動増も含めた、比較的大きめの上昇幅となっています。

 基調的なサービス産業の動きを確認するために、第3次産業活動指数総合の後方3か月移動平均を見てみます。

 今年の3月は均しても、やはり前後の月から比べて低い水準ではありますが、それでも指数値は103.8です。4月の移動平均(2、3、4月の平均)は、104.1です。昨年8月の移動平均が104.0となって以来、狭いレンジの中での推移が続いています。4月の指数値も単月では大きな上昇ではありますが、3月と均すと、この「狭いレンジ」の中の動きとなっています。

 

過去最高水準となっている「卸・小売業を除いたサービス」活動指数

 第3次産業活動指数の集計対象には、卸・小売業が含まれています。勿論、卸・小売業もサービス産業ではありますが、それを需要する動機は、サービスそのものを需要するというよりは、売買の対象となる財・製品に対する需要にあり、それ以外のサービス産業とは、需要の主旨が異なります。

 そこで、第3次産業活動指数総合から、卸・小売業を除外した、いわば純粋サービス産業活動指数も集計しています。

 4月の卸・小売業を除いた第3次産業活動指数総合は、指数値107.9、前月比1.7%と2か月ぶりの上昇となりました。この指数値は、平成22年基準(平成20年1月~)で最も高い値を更新しています。

 卸・小売業を含んだ指数が5か月ぶりの上昇に対し、卸・小売業を含まない指数は2か月ぶりの上昇ということで、昨年末から今年にかけてのサービス産業の停滞の一旦が、卸・小売業の停滞だったことが分かります。

 3月の卸・小売業を除いた第3次産業活動指数総合は、全体よりも急角度での落ち込みとなっており、卸・小売業がむしろ低下の緩和役になっていました。4月も卸小・売業はプラス寄与ではありますが、それ以外のサービス産業が大きく上昇しています。

 

久方ぶりに、対個人と対事業所の両サービスがプラス方向に寄与

 第3次産業活動指数は、大きく対個人サービスと対事業所サービスに2分されます。

 4月の対個人サービス産業活動指数は、指数値105.7、前月比1.8%と2か月ぶりの上昇となりました。対事業所サービス産業活動指数は、指数値104.2、前月比0.7%と2か月連続の上昇です。共に上昇幅が大きく、また両指数が共に前月比上昇となるのは、昨年6月以来、10か月ぶりのことです。

 また、昨年7月以降は、全体的に対事業所サービスが全体の変動に対して大きな寄与を見せていました。この4月はサービス全体の前月比1.2%上昇に対し、対個人サービスが0.89%ポイント、対事業所サービスが0.35%ポイントの上昇寄与で、対個人サービス主導の前月比上昇でした。これも昨年6月以来のことです。

 昨年、特にその後半から今年の第1四半期は、対事業所サービスの好不調が全体の動きにつながっていました。しかし、今年に入って回復傾向となってきた対個人サービスの上昇によって、サービス全体の上昇につながる現象がやっと立ち現れてきたことになります。

 

 

 

 ◎結果概要のページ

www.meti.go.jp

 

 

 

◎図表集スライドショー

 

 

 

 

◎データPDF 

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/pdf/ITA_press_201704j.pdf

 

 

 

f:id:keizaikaisekiroom:20170613093507p:plain