経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

4月の輸出向け出荷は、2か月連続で生産財の低下によって前月比低下。仕向け先地域別にみても、押し並べて前月比低下だが、中国向け出荷の低下寄与は小さい。

4月の輸出向け出荷は、2か月連続の前月比低下

 平成29年4月の輸出向け出荷は、指数値100.5、前月比マイナス4.6%と2か月連続の低下となりました。輸出向け出荷指数のグラフは、昨年11月以降大きく上下動を見せています。今年の1月には大きな低下寄与を見せましたが、4月は再び大きな低下寄与を見せました。

 

 

 ただ、輸出向け出荷指数の後方3か月移動平均で「均した」推移をみると、昨年11月まで緩やかな低落傾向であった動きが、昨年10月の底から上昇基調に転換しており、4月までその基調が続いています。この均した輸出向け出荷の水準は、この数年の中では、平成27年の初頭に並ぶ高い水準となっています。

 

4月の輸出向け出荷は生産財の低下によるもの

 輸出向け出荷の需要先別用途別分類(財別分類)では、生産財の輸出向け出荷は前月比マイナス4.5%低下、最終需要財は前月比マイナス5.3%低下でした。

 4月の輸出向け出荷の低下は、生産財の大きな低下寄与によるもので、2か月連続で生産財は輸出向け出荷に対し大きな低下寄与を見せました。生産財の輸出向け出荷では、輸送機械工業の自動車部品などの低下が響いています。

 ただ、3月は生産財以外には大きな低下寄与を見せた財別指数はありませんでしたが、4月は資本財や非耐久消費財もそれなりの低下寄与を見せています。

 

 

多くの業種で輸出向け出荷が低下

 4月の輸出向け出荷の業種別の動きをみると、14業種中11業種が前月比低下でした。低下寄与が大きかったのは、輸送機械工業、石油・石炭製品工業、非鉄金属工業などでした。

 輸送機械工業の出荷全体は前月比プラスでしたが、輸出向け出荷は前月比マイナス6.1%低下となりました。石油・石炭製品工業では、ガソリンやジェット燃料などの石油製品の輸出が不調で、出荷全体も前月比低下です。非鉄金属工業では、非鉄金属地金の低下により輸出向け出荷が低下となりましたが、電線・ケーブルの国内向け出荷の上昇などによって相殺され、出荷全体は前月比横ばいでした。

 

主要地域向けの出荷が前月比低下、ただし中国向け出荷の低下寄与は小さい

 4月の主要仕向け先別の輸出向け出荷の動きをみると、欧米向け、アジア向けにかかわらず、押し並べて前月比低下となっています。ただ、3月の輸出向け出荷で低下寄与が最も大きかった中国向け出荷は、4月の輸出向け出荷低下に対しては、大きな低下寄与は見せていません。中国向け以外の輸出向け出荷が各地域ともに大きな低下となっていました。

 

 

 主要4業種の輸出向け出荷のアメリカ向け、中国向けの寄与を見ると、アメリカ向け出荷の低下寄与が大きく、むしろ中国向け出荷は前月比上昇となっており、主要業種以外の業種の中国向け出荷がそれらの上昇分を相殺していたことになります。

 財別分類でみると、全ての財別輸出向け出荷に対して、アメリカ向け出荷はマイナス寄与となっていますが、鉱工業用生産財、資本財(輸送機械を除く)、乗用車・二輪車では、中国向け出荷がプラス寄与となっています。

 アメリカ向け出荷が全般的に低下している一方、中国向け出荷は「まだら模様」の低下と、米中向け出荷で、動きに違いが見られた4月でした。

 

 

 

◎結果概要ページ

最新結果の概要|鉱工業出荷内訳表|鉱工業総供給表|国内向け|輸出向け|輸入向け|製造業の輸出、輸入|経済産業省

 

 

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◎データ掲載PDF

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/utiwake/result/pdf/b2010_blnc_201704j.pdf

 

 

 

 

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