経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

2017年4月の鉱工業生産では、反転上昇業種が多い。乗用車関係、そして電子デバイス品目とその製造装置の生産が伸びて、鉱工業生産全体を押し上げた

15業種のうち、11業種が上昇で、そのうち7業種が反転上昇業種

 平成29年4月の鉱工業生産は、前月比4.0%と大幅上昇だった訳ですが、15業種のうち11業種が前月比上昇となりました。3月は大幅低下でしたので、低下業種が多く、4月の上昇業種のうち、7業種が反転上昇業種です。

 4月の生産上昇への影響度、寄与が特に大きいのは、輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業と電子部品・デバイス工業の3業種です。4位の化学工業(除く医薬品)の寄与度合いは、輸送機械工業の10分の1よりも小さくなっていますので、4月生産上昇業種は11業種ありますが、主に上位3業種の上昇寄与度合いが大きくなっています。

 他方、低下業種の低下寄与は小さくなっており、主要業種は軒並み前月比上昇となっています。

輸送機械工業は、乗用車を中心に前月比10.8%上昇

 4月の輸送機械工業では、乗用車(完成車)生産が前月比14.9%上昇、自動車部品生産が11.1%上昇と大きく上昇しています。業種の区分を外した鉱工業生産指数全品目の寄与でみても、1位が乗用車で、2位が自動車部品となっており、4月の鉱工業生産のけん引役は、これらの乗用車関連の生産でした。

 乗用車の生産指数を車種別にみると、軽乗用車が前月比4.6%上昇(出荷は前月比19.4%上昇)、小型乗用車が前月比7.6%上昇(出荷は前月比9.0%上昇)、普通乗用車が17.6%上昇(出荷が前月比4.7%上昇)と、各車種とも生産を増加させており、特に普通乗用車の伸びが大きくなっています。

 昨年来の推移をみると、普通車、小型車ともに一時的な生産低下を挟みつつも、昨年初から堅調な推移となっています。軽乗用車は、昨年前半に生産低迷が続きましたが、昨年7月から生産の基本的な動きが上昇方向に展開し、現在までの推移につながっています。

 為替レートの関係で、必ずしも自動車業界の収益状況は絶好調とは言えないようですが、こと国内生産の方向感は力強いものとなっているという印象です。

 

 

電子デバイス品目とその製造装置の生産が伸びた

 生産寄与2位のはん用・生産用・業務用機械工業は、指数値124.7、前月比9.2%と2か月ぶりの上昇ですが、土木建設機械(前月比12.6%上昇)、半導体・フラットパネル製造装置(前月比8.8%上昇)の生産上昇の寄与が大きくなっていました。

 生産寄与3位の電子部品・デバイス工業は、指数値109.7、前月比5.2%と2か月ぶりの上昇ですが、電子部品(前月比3.5%上昇)のうち、中小型の液晶(素子)が前月比22.0%上昇となったほか、集積回路のメモリが前月比17.1%上昇、制御チップであるマイコンが前月比20.0%上昇とけん引役になりました。

 この4月は、乗用車関係及び電子デバイスの品目とその製造装置が好調だったことにより、生産が大きく伸びたことになります。

 

 

◎図表集のページ

鉱工業指数参考図表集(平成29年4月速報)

 

 

 

◎データ掲載PDF

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/press/b2010_201704sj.pdf

 

 

 

 

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