経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成29年4月、生産、出荷、在庫ともに前月比上昇。生産指数の上昇幅は大きく、その生産レベルはリーマンショック後、平成21年以降の最高値

4月生産は前月比大幅上昇、指数値は平成20年10月以来のレベル

 平成29年4月の「生産」は、季節調整済指数103.8、前月比4.0%上昇となりました。前年同月比は5.7%上昇で、6か月連続で前年同月比上昇が続いています。 4月の指数値は103.8ですが、近年最も生産指数が高かった消費税率引上げ前の平成26年1月の指数値は103.2であり、このレベルも超えてきました。

 4月の指数値は、平成20年10月の107.4以来のものとなっており、いわゆるリーマンショックによって大きく鉱工業生産が低下した、平成21年以降の最高値となっています。

 今年第1四半期の指数値が100.0ですので、今年第2四半期の生産は、前期に比べて高い水準からのスタートになったと言えるかと思います。

 

 

鉱工業出荷も2か月ぶりに前月比上昇、ただし在庫は積み上がっている

 4月の鉱工業出荷は、指数値101.1、前月比2.7%と2か月ぶりの大幅上昇となりました。前年同月比もプラスが6か月続いています。出荷指数101.1も、平成26年3月、つまり駆け込み需要期の比較的高いレベルの水準に戻っています。

 グラフの形状を見ても、昨年第1四半期を底に、着実に出荷指数が回復していることが分かります。

 今年第1四半期の指数値が98.5ですので、今年第2四半期の出荷は、前期に比べて高い水準から始まったという印象です。

 

 4月末の在庫指数は、指数値111.3、前月比1.5%上昇でした。在庫指数の前月比上昇が昨年12月から5か月間続いています。このため、4月の在庫水準は、昨年6月以来の高い水準になっています。

 在庫指数のグラフの形状をみても、昨年11月からV字を描くような推移になっており、昨年後半は在庫水準が大きく低下していましたが、その低下分が再び元に戻ってしまう勢いです。

 

在庫循環は「在庫積み増し局面」

 生産指数は前月比4.0%、出荷指数は前月比2.7%と、生産の上昇する勢いに比べて、出荷の勢いは、やはり弱いと言わざるを得ません。この生産と出荷の関係が昨年末から続いており、そのため在庫指数は5か月連続の上昇です。

 生産と出荷のバランスが完全には均衡していないため、在庫循環図を4月単月のデータでみると、平成26年第1四半期以来ほぼ3年ぶり(13四半期ぶり)に「在庫積み増し局面」となっています。

 「在庫積み増し局面」とは、企業が積極的に生産し、在庫水準が上昇している局面で、景気拡大期の後半に出てくることの多い局面ですので、局面転換を示唆する結果であると言うことができます。

 

 

 

◎図表集のページ

鉱工業指数参考図表集(平成29年4月速報)

 

 

 

◎データ掲載PDF

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/press/b2010_201704sj.pdf

 

 

 

 

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