経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成29年3月の第3次産業活動指数は、前月比マイナス0.2%低下、第1四半期も5期ぶりに前期比低下。3月の低下は特殊要因によるもので、基調判断は「横ばい」で据え置き

 平成29年3月の第3次産業活動指数総合は、季節調整済指数103.8、前月比マイナス0.2%低下と、2か月ぶりの前月比低下となりました。今年第1四半期の指数値は103.9で、前期比マイナス0.2%と5期ぶりの低下となりました。

 

特殊要因よる低下が目立った3月のサービス産業

 平成29年3月の第3次産業活動指数では、11大分類業種のうち、4業種が前月比低下、6業種が前月比上昇、不動産業は前月比横ばいでした。全体として前月比低下だった割には、低下業種の数が少ないという印象です。

 低下寄与が最も大きい業種は情報通信業でした。また、それに次ぐ業種が生活娯楽関連サービスでしたが、その中でもプロスポーツ観戦の低下が目立っています。

 

 

 ただ、情報通信業では、この2年間、半期末(9月、3月)への活動集中度合いが弱くなっており、今年の3月も、平均的な3月の変動パターンからすると低い状態となっています。

 さらに、プロスポーツ観戦については、サッカーやプロ野球の開催日程の変更により、今年の指数推移では2月が高めに、3月が低めになっています。

 今年3月のサービス産業の指数値は若干、低いものとなっていますが、その低下要因となったサービス業種では、その業種に固有の一時的な特殊要因での低下が生じていました(情報通信業における期末集中の緩和、プロスポーツの開催日程の変化)。

 それらを割り引けば、指数推移の変化は小さいと評価しています。

 

対事業所、対個人のサービスの動きが逆方向に変化

 第3次産業活動指数は、大きく「広義対個人サービス」と「広義対事業所サービス」に分けることができます。3月は、対個人サービス活動指数は、指数値104.5、前月比マイナス0.6%低下と7か月ぶりの前月比マイナスでした。一方、対事業所サービスは、指数値103.3、前月比0.9%上昇と4か月ぶりの上昇です。

 

 

 昨年末から年明けの対個人サービスに勢いがあった状態から、対個人と対事業所のサービスの変化の方向は、この3月に大きく逆転し、3月のサービス全体の低下も、対個人サービスの低下寄与によるものでした。

 

 

財の取引仲介型サービスが3月に大きく上昇

 3月の形態別サービス活動指数では、インフラ型、生活関連型が前月比低下でしたが、「財の取引仲介型」サービス活動指数が7か月ぶりに前月比0.8%上昇となりました。

 内訳の4つの系列のうち、不動産業は前月比横ばいですが、卸小売、物品賃貸業の3業種が前月比上昇でした。特に、卸売業は5か月ぶりの上昇で、前月比1.8%上昇と、昨年4月以来の大きめの上昇幅を見せています。

 3月は、財の取引が活発だったようです。

 

 

基調判断は、「横ばい」を維持

 平成29年3月の第3次産業活動指数は、2か月ぶりに前月比小幅低下となりました。この低下については、情報通信業プロスポーツにおける変動パターンの変化による、若干特殊な低下であり、それぞれの低下はある程度割り引く必要があると思います。となれば、やはり指数値104をはさんだ狭いレンジでの動きが続いていると評価できます。

 よって、3月のサービス産業(第3次産業)活動の基調判断については、「横ばい」で据え置きたいと思います。

 

 

◎結果概要ページ

www.meti.go.jp

 

◎図表集

 

 

◎データPDF 

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/pdf/ITA_press_201702j.pdf

 

◎ナレーション解説

 

 

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/archive/kako/20170516_1.png