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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

生産、出荷は前月比低下、在庫は上昇。四半期では、生産は前期比上昇を維持。出荷の前期比はマイナスだが、第1四半期末の在庫循環は「在庫減局面」にあり、生産と出荷のバランスが崩れているということではない。

3月は前月比低下だが、第1四半期、平成28年度はプラスを確保

 平成29年3月の「生産」は、季節調整済指数99.6、前月比マイナス2.1%低下となりました。前年同月比は3.3%上昇で、5か月連続で前年同月比上昇が続いています。2月の前月比上昇幅がプラス3%以上ありましたので、3月低下でも、1月の生産水準よりも高い水準を維持しています。

 

 今年の第1四半期は、3か月中2回が前月比低下でしたが、昨年12月の生産水準が高く、いわゆる「発射台」が高かったことと、2月の前月比上昇幅が大きかったことから、四半期ベースで前期比0.1%プラスとなりました。これで4四半期、つまり1年間通じて前期比上昇となっています。

 平成28暦年では、鉱工業生産は前年比マイナスでしたが、平成28年度では前年度比1.1%上昇となり3年度ぶりにプラスとなりました。

 第1四半期末の3月の鉱工業生産は前月比低下でしたが、四半期単位、年度単位でみると、プラスを確保しており、鉱工業生産活動は堅調だったという評価になると思います。

 

 

出荷水準は前年レベルを上回るが、四半期では久しぶりに前期比低下

 3月の鉱工業出荷は、指数値98.1、前月比マイナス1.1%低下でした。生産同様に、2月の前月比上昇幅が大きく、3月の出荷レベルは1月のレベルよりも高くなっています。前年同月比のプラスも続いており、前年、前年度平均のレベルよりも高い状態にはなっています。

 ただ、平成29年第1四半期の出荷指数は、前期比マイナス0.2%低下となり、4期ぶりに前期比低下となりました。

 また、平成28暦年では、鉱工業出荷は前年比マイナスでしたが、平成28年度では前年度比0.8%上昇で、こちらも3年度ぶりにプラスとなりました。

 年明け1、2月は、輸出向け出荷は昨年第4四半期と比べて伸びていましたが、国内向け出荷は昨年末に低くなっており、出荷全体の重石となってきているようです。

 

在庫循環からは、生産と出荷のバランスが崩れているとは言えない

 3月の在庫は、指数値109.8、前月比1.6%上昇で、昨年12月から4か月連続で在庫高は上昇しています。とはいえ、前年同月比は10か月連続でマイナスなので、在庫水準はそれ程高いということではありません。在庫率指数も前月比上昇ですが、前年同月比の連続マイナスも続いているので、出荷の勢いと比べて水準がそれ程高いとは言えません。

 平成29年第1四半期の在庫循環は、「意図せざる在庫減局面」ですが、ほぼ「在庫積み増し局面」の境界線に到達していました。四半期でみて生産は前期比プラス、出荷は前期比マイナスということで、生産が「過剰」のようにも思えますが、在庫循環の状況からすれば、それほど生産と出荷のバランスが崩れているということでもないようです。

 

 

◎結果概要のページ

www.meti.go.jp

 

◎図表集のページ

鉱工業指数参考図表集(平成29年3月速報)

 

 

 

◎データ掲載PDF

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/press/b2010_201703sj.pdf

 

 

 

◎5分間ナレーション解説

 

 

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/archive/kako/20170428_2.png