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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成29年3月の鉱工業生産は、前月比マイナス2.1%低下、第1四半期は前期比0.1%上昇で4期連続の前期比上昇、先行き計画は、4月の大幅上昇、5月の低下見込み。基調判断は「持ち直しの動き」に据置き。

3月の鉱工業生産は、前月比低下。第1四半期は前期比上昇

 平成29年3月の「生産」は、季節調整済指数99.6、前月比マイナス2.1%低下となりました。前年同月比は3.3%上昇で、5か月連続で前年同月比上昇が続いています。2月の前月比上昇幅がプラス3%以上ありましたので、3月低下でも、1月の生産水準よりも高い水準を維持しています。

 今年の第1四半期は、3か月中2回が前月比低下でしたが、昨年12月の生産水準が高く、いわゆる「発射台」が高かったことと、2月の前月比上昇幅が大きかったことから、四半期ベースで前期比0.1%プラスとなりました。これで4四半期、つまり1年間通じて前期比上昇となっています。

 平成28暦年では、鉱工業生産は前年比マイナスでしたが、平成28年度では前年度比1.1%上昇となり3年度ぶりにプラスとなりました。

第1四半期末の3月の鉱工業生産は前月比低下でしたが、四半期単位、年度単位でみると、プラスを確保しており、鉱工業生産活動は堅調だったという評価になると思います。

 

はん用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業が低下

 生産低下への影響度、寄与が特に大きいのは、はん用・生産用・業務用機械工業と電子部品・デバイス工業でした。低下寄与3位の輸送機械工業の寄与は、電子部品・デバイス工業の半分以下なので、この2業種の影響度が大きくなっています。

 3月のはん用・生産用・業務用機械工業は、半導体製造装置、フラットパネル・ディスプレイ製造装置の生産低下によって、前月比マイナス6.3%低下となりました。3月には、業種細分類の「半導体・フラットパネル製造装置」が、はん用・生産用・業務用機械工業全体に対して前月比マイナス2.2%ポイントの低下寄与となっていて、全体の低下の3分の1程を説明しています(ウェイトは、7.5分の1)。

 2番目に大きな低下寄与をみせた電子部品・デバイス工業は、3月に前月比マイナス4.8%低下と6か月ぶりに前月比低下となりました。ただ、前年同月比は、12.3%上昇と、2月に続いて前年レベルを1割以上上回っており、生産水準自体はそれ程低下してはいません。

 

4月は増産計画だが、5月は輸送機械工業の低下による減産計画

 今年4月の生産計画については、前月比8.9%と大幅な上昇を見込んでいます。この計画値に含まれるバイアスを補正すると、前月比5.3%程度の上昇となる試算結果になっています。この修正値の伸びが実現するだけでも、今年4月の指数値はリーマンショック後の最高値を更新する勢いです。

 

 5月の生産計画については、補正計算なしで、前月比マイナス3.7%の低下を見込むという計画になっています。5月の計画が低下するのは、ひとえに輸送機械工業の低下によるものです。ただ、その水準自体は、昨年5月実績を上回るという計画になっています。

 

基調判断は据え置き「持ち直しの動き」

 3月の鉱工業生産は、少し大きめの低下となりましたが、それは計画通りの低下です。今年の第1四半期も4四半期連続の前期比上昇を維持しています。先行き見通しについても、4月には大きく回復し、5月は低下ですが、それでも5月の生産水準は前年同月を上回る見込みです。

 こういった状況を踏まえ、基調判断については、「持ち直しの動き」で据え置きたいと思います。

 

◎結果概要のページ

www.meti.go.jp

 

◎図表集のページ

鉱工業指数参考図表集(平成29年3月速報)

 

 

 

◎データ掲載PDF

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/press/b2010_201703sj.pdf

 

 

 

◎5分間ナレーション解説

 

 

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