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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

2月の全産業活動指数は、前月比0.7%と3か月ぶりの上昇と、1月の低下幅を上回る伸びを示すなど、緩やかな上昇基調にある。2月の上昇の立役者は大幅な伸びとなった鉱工業生産。

1月の低下幅を上回る上昇率、指数水準は104台に到達

 平成29年2月の全産業活動指数は、指数値104.0、前月比0.7%と3か月ぶりの上昇となりました。4か月ぶりに前月比が低下となった1月の低下幅マイナス0.4%を上回る上昇率となり、指数値も消費税率引上げ直前の平成26年3月以来の高い水準となっています。

 

 

2月上昇の立役者は鉱工業生産、全産業活動を大きく後押し

 2月の結果を産業別にみると、建設業活動が低下したものの、鉱工業生産が大幅上昇、第3次産業(サービス産業)活動も上昇したことから、全産業活動全体では上昇となりました。

 鉱工業生産が、8か月ぶりの低下となった1月から一転、前月比3.2%と大幅な上昇となり、全産業活動の上昇に大きく寄与しました。サービス産業活動も、小幅な上昇となり、全体を下支えしました。

 一方、建設業活動は、先月1月は大幅上昇となり、低調が続く中で明かりがみえたかと思われましたが、再び低下となりました。

 

 

 鉱工業生産を業種別にみると、上昇寄与が大きかったのは、輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、化学工業で、中でも、輸送機械工業は上昇寄与が特に大きくなっており、自動車関連の好調がこの上昇をけん引しています。指数値は100を超えており、平成26年消費税率引上げ前の水準に戻しています。

 サービス産業活動は、前月比0.2%の上昇となりました。「昨年6月以降の指数値104前後の狭い範囲での動き」の範囲内での小幅な上昇であり、「なぎ」の状態が2月も続いている様相です。業種別にみると、事業者向け関連サービス、小売業、生活娯楽関連サービスなど11業種中4業種が上昇しましたが、情報通信業、卸売業など6業種が低下したことにより小幅な上昇となりました。

 

先月に一旦明かりがみえた建設業活動は再び低下

 建設業活動は、前月比マイナス0.5%と2か月ぶりの低下となりました。先月1月には、前月比の伸びも大きく内訳5系列すべてが上昇するなど、昨年10月以降の低迷の中、一旦明かりも見えましたが、2月は再び低下となりました。内訳をみると、企業の工場や倉庫、商業施設などの「民間・建築・非住宅」が上昇、それ以外の4系列は低下しました。

 2月は、主に土木関係の低下寄与が目立つ結果となっています。民間(発注)・土木は前月比マイナス3.6%、公共(発注)・土木も同マイナス1.1%と、官・民を問わず土木工事が、2月の低下要因となっています。

 公共・土木と合わせて、公共・建築も低下するなど、公共事業では、総じて昨年後半以降の低調が続いています。

 民間の建築活動は前月比0.4%と2か月連続の上昇となりました。 このうち非住宅(工場や倉庫など)は前月比1.7%と13か月連続の上昇となりました。その指数水準も133.5と平成22年基準指数(平成20年1月~)でみれば2か月連続で過去最高水準を更新しました。

 他方、住宅は前月比マイナス0.3%と2か月ぶりの低下となりました。「2か月ぶりの低下」とは言っても、昨年末は2か月連続低下であり、ここにきて動きは弱まっているようです。2月の第3次産業活動指数でも、マンション分譲業は、近畿圏を中心に弱い動きとなっています。着工数でもマンション分譲が大幅減少しているようであり、着工、販売ともにマンションが不振となっており、マンション建設の動きも鈍くなることが予想されます。

 

 

まとめ

 平成29年2月の全産業活動は、建設業活動は低下となりましたが、鉱工業生産が大幅上昇、サービス産業活動は小幅な上昇で、全体としては3か月ぶりの前月比上昇となりました。

 サービス産業活動は上昇とはなりましたが狭いレンジでの動きに終始する傾向は続いているほか、建設業活動では、公共事業の動きが鈍いことと、マンションを中心に住宅建築が悪くなっているなど、不安定要素が存在しています。

 とはいえ、鉱工業生産が昨年末からの持ち直しの動きの中、2月には大幅上昇と全体をけん引しました。

 よって、今年2月までの全産業活動については、基調的には緩やかに上昇していると言えると思います。

 

◎結果概要のページ

www.meti.go.jp

◎データ冊子

 

 

◎5分間ナレーション解説

 

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