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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

出荷海外比率や海外市場比率は小幅な動きで、2016年には天井感が見られた。逆輸入比率は、2016年に反転上昇気味となり、同年Ⅳ期に大きく上昇。;グローバル出荷指数その3

グローバル化比率

 グローバル出荷指数とは、製造業の海外現地法人の出荷量と国内生産拠点から出荷量を合算して、日本の製造業のグローバルな活動を指標化したものです。この指標化により、海外生産と国内生産の動きを同じ土台の上で比較できるようになります。

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 このグローバル出荷指数を用いると、日本の製造業のグローバル化の進展具合を推し量る指標として、出荷海外比率や海外市場比率といった、「グローバル化比率」を計算することができます。

出荷海外比率:グローバル出荷に占める海外拠点からの出荷の比率
外市場比率:グローバル出荷のうち、海外市場向けに出荷される比率
逆輸入比率 :日本の輸入のうち、日系海外現地法人が日本向けに出荷したものの比率

 

 今回は、この3指標の2016年Ⅳ期までの推移について確認していきたいと思います。

 

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海外拠点からの出荷は、全体の3割弱。この比率は前年水準からは低下。

  まず、2016年Ⅳ期の出荷海外比率は29.6%で、グローバル出荷全体の3割は、海外現地法人からの出荷が占めているということになります。

 この出荷海外比率は前年同期比で低下(2015年Ⅳ期は、30.0%)です。出荷海外比率が、2016年Ⅲ期も前年同期比で低下しており、2期連続の低下で、低下幅も拡大しています。

 そもそも、出荷海外比率が前年に比べて低下するのは、2012年Ⅰ期以来、18期ぶりのことで、ほぼ4年ぶりということになります。

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  この出荷海外比率の低下の要因は、国内要因です。国内出荷指数が前年同期比で低下すると出荷海外比率の上昇要因となり、国内出荷指数が前年同期比で上昇すると出荷海外比率の低下要因となります。

 2016年Ⅳ期の低下は、そのほとんどが国内要因、つまり国内出荷指数の前年同期比の上昇によるものでした(国内出荷指数の前年同期比1.8%上昇、海外出荷指数の前年同期比マイナス0.2%低下)。

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 出荷海外比率には明瞭に季節変動が見られるため、その比率の値を過去の値と単純に比較することができません。よって、季節変動を排除した季節調整済みの出荷海外比率も試算しています。

 その季節調整済みの同比率で、経時的変化を確認すると、2015年Ⅳ期からの1年間の動きは小幅なものとなっていましたが、2016年Ⅳ期は前期よりも若干上昇しています。ピークは、2015年Ⅳ期で、そこから非常に緩やかではありますが、出荷海外比率は低下してきているようで、天井感が出てきています。

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外市場比率は40.9%で、天井感あるも、ごくわずかに上昇

 2016年Ⅳ期の海外市場比率は40.9%でした。季節調整を施した海外市場比率をみると、過去最高となった2016年Ⅰ期から2四半期連続で低下したのちのⅣ期は上昇となっています。
 ただ、海外市場比率も、出荷海外比率と同様に、小幅な動きとなっており、2015年後半から2016年にかけて天井感が出てきていると言えるかと思います。

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2016年Ⅳ木には、逆輸入比率が大きく上昇

 さて最後に、2016年Ⅳ期の逆輸入比率は26.3%でした。季節調整値で時系列変化をみると、逆輸入比率は前期から大きく上昇していました。

 2015年は、1年を通じて低下傾向でしたが、2016年に入って反転し、再び輸入量の4分の1を超える分が海外現地生産となっていました。ただ、これには、海外現地法人の日本向け出荷の増加と合わせて、日本の輸入量が前年に比べて低下していることも影響しています。

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 逆輸入比率の上昇を業種別にみると、「電気機械工業」と「はん用・生産用・業務用機械工業」の逆輸入比率が、2016年Ⅱ期以降3期連続で上昇していることが基調的な動きを生み出しているものと思われます。
 これに加えて、同年Ⅳ期に輸送機械工業の逆輸入比率が6割を超える水準に跳ね上がっており、製造工業全体の逆輸入比率の上昇を生み出しています。確かに輸送機械工業の輸入品供給指数は、2期連続で前期比低下となって、Ⅳ期の水準は低くなっており、その影響が出ているようです。

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 2016年Ⅳ期のグローバル化比率を概観すると、出荷海外比率や海外市場比率には、顕著な低下は見られないものの、2016年を通して天井感が続いていたようです。

 一方、逆輸入比率は、日本の輸入量の低下を背景に、上昇気味だったところに、Ⅳ期には、海外現地法人の日本向け出荷が伸び、特に輸送機械工業の分野で逆輸入比率が上昇したという「まとめ」になるかと思います。

 

 

 

 

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