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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

2016年Ⅳ期の海外出荷(海外現地法人の出荷)指数は、自国向け指数と共に、日本向け指数も増加。地域的にはアジアの現地法人の活動が活発で、業種的には幅広く伸びていました。;グローバル出荷指数その2

 グローバル出荷指数とは、製造業の海外現地法人の出荷量と国内生産拠点から出荷量を合算して、日本の製造業のグローバルな活動を指標化したものです。この指標化により、海外生産と国内生産の動きを同じ土台の上で比較できるようになります。

 

 今回は、2016年10~12月期の計算結果のポイントを解説していきます。

 ここでは、海外出荷指数の動きを主要4業種、輸送機械工業、電気機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、化学工業に分けて見ていきたいと思います。なお、電気機械工業は、狭義の電気機械工業に情報通信機械工業、電子部品・デバイス工業を合計したものですので、鉱工業指数などと対比される場合には、ご注意ください。

 

輸送機械工業の海外出荷は、過去最高を更新

 海外現地法人の活動をあらわす海外出荷指数では、主要業種のうち、輸送機械工業は前期比2.6%上昇、電気機械工業は前期比2.0%上昇、はん用・生産用・業務用機械工業は前期比0.9%上昇、化学工業は前期比3.8%上昇と、主要4業種はいずれも前期比上昇となっていました。

 

 

 海外出荷の前期比1.8%上昇に対する寄与では、輸送機械工業が前期比1.3%ポイントの上昇寄与となり、大半を占めていました。とはいえ、主要4業種が揃って、海外出荷全体に対し前期比上昇寄与となりました。

 特に、輸送機械の上昇が目立ち、2016年Ⅳ期の指数値145.2は、2015年Ⅳ期を超える高いレベルであり、過去最高値になりました。

 

 

 指数値の業種比較をすると、製造工業全体の海外出荷指数が130台ですが、輸送機械工業以外の主要業種3業種、そして「それ以外の業種」も指数レベルは120台以下であり、輸送機械工業の140台と、大きくレベル感が異なります。

 ここからも、日系製造業の海外現地法人の活動において、構成比で50%を占める輸送機械工業の2010年からの伸びが如何に大きいかが分かると思います。

 

自国向け出荷のみならず、日本向け出荷も伸びていた

 海外現地法人の出荷先ごとに、「自国向け(=現地法人の立地国向け)」、日本向け、第三国向けの各指数を計算しています。

 2016年Ⅳ期の指数値をみると、自国向け指数が指数値135.3、前期比1.7%上昇、日本向け指数が118.3、前期比8.0%上昇、第三国向け指数が123.5、前期比3.0%上昇となりました。

 

 

 

 海外出荷の前期比1.8%上昇に対して、現地法人の立地国市場向けの自国向け指数の寄与が前期比1.1%ポイントと過半以上の寄与であり、引き続き海外現地法人の「地産地消」の生産となっており、自国向け出荷の構成比も62.4%を占めています。

 ただ、2016年Ⅳ期の特徴としては、日本向け指数の伸びが大きく、寄与的にも0.8%ポイントとここ数年にない大きな寄与を見せました。この日本向けの海外出荷指数118.3は、過去最高値となっています(歴代2位は、2015年Ⅱ期の116.6)。

 

 

 2016年Ⅳ期には、日本の輸入に占める海外現地法人の日本向け出荷の比率である逆輸入比率が前期よりも高くなっていました。

 鉱工業総供給表を見ると、日本の輸入品供給は2016年に、リーマンショックからの回復後はじめて前年比マイナス2.5%低下となりました。よって、逆輸入比率の上昇には、分母となる輸入品供給指数の低下の影響もあるようですが、同時に、海外生産の日本向け生産の増加の影響もあることになります。

 
 

アジア立地の現地法人の活動が活発化で、北米の現地法人は前期比低下

 海外出荷については、海外現地法人の立地地域別に「北米」、「中国(含 香港)」、「ASEAN4」、「それ以外の地域」に分けて指数化しています。

 2016年Ⅳ期の指数値をみると、北米指数が指数値155.1、前期比マイナス2.0%低下、中国指数が130.4、前期比4.3%上昇、ASEAN4指数が119.6、前期比3.5%上昇となりました。

 

 

 

 海外出荷の前期比1.8%上昇に対して、中国指数の寄与が前期比1.0%ポイント、ASEAN4指数の寄与が0.6%ポイントとなり、上昇寄与の大部分をアジア地域の現地法人の出荷の増加が担っていたということになります。

 前期である2016年Ⅲ期には、「一強」となっていた北米指数は、マイナス0.6%ポイントの低下寄与でしたが、この低下をアジア地域の海外出荷の伸びが補って、海外出荷指数は2期ぶりの前期比上昇となっていました。

 

 

 2016年Ⅳ期の海外出荷指数では、業種的には主要4業種と幅広い上昇をみせ、仕向け先的には、引き続き現地法人の立地国向けである自国向け指数の上昇寄与が大きいのですが、日本向け指数も伸びていました。そして、地域的には、北米の現地法人の活動は前期比マイナスでしたが、アジア(中国、ASEAN)の現地法人の伸びによって補われていたということです。

 

 

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