経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

国内向け出荷は、平成29年2月に前月比マイナス0.6%低下。生産財、資本財は低下、消費財は上昇。企業需要は一服で、乗用車を中心に消費需要は増加。;平成29年2月鉱工業出荷内訳表その1

2月の国内向け出荷は、2か月ぶりの低下

 平成29年2月の国内向け出荷は、前月比マイナス0.6%低下と2か月ぶりの低下となりました。鉱工業出荷全体の前月比マイナス0.1%低下に対して、国内向け出荷が低下要因となりました(輸出向け出荷は前月比5.8%上昇)。国内向け出荷は、昨年10月に前月比3.0%上昇と大きく上昇し、そこからゆっくりと低下しているような状態です。

 とはいえ、2月の国内向け出荷指数は97.5ですが、平成28年の値が95.4ですので、まだ極端にレベルが下がっているということではありません。

 

企業の需要低下が、国内向け出荷の要因

 国内向け出荷の需要先別用途別分類(財別分類)では、2月の生産財の国内向け出荷は前月比マイナス0.5%低下と3か月ぶりの低下でした。生産財の国内向け出荷は、昨年、平成28年2月に大きめの前月比低下を見せてから基本的には前月比上昇基調でしたが、昨年11月に続き、今年2月に前月比低下となり、少し勢いが弱まっている印象が出てきています。

 2月の鉱工業生産は大きめの前月比上昇を見せていましたが、鉱工業用生産財の国内出荷は、平成28年5月以来の9か月ぶりの前月比低下、マイナス0.6%低下となっています。3月実施の生産予測調査では、3月の製造工業の生産計画は低下、4月の生産計画は急上昇となっており、鉱工業用生産財の国内向け出荷の先行きについては、4月以降の動きが重要になるかと思います。

 

 最終需要財の国内向け出荷は前月比マイナス1.5%低下でした。2月の国内向け出荷の前月比低下は、最終需要財の低下寄与によるものでした(生産財の低下寄与の約3倍)。

 最終需要財の中では、企業が利用する投資財が前月比マイナスで、消費財は前月比プラスでした。事業活動の中間投入となる生産財の低下と投資財の低下を合わせた企業需要の低下が、2月の国内向け出荷の低下の要因であることが分かります。

 

 

資本財の国内向け出荷が昨年12月に続いて大きく低下

 最終需要財のうち、資本財の国内向け出荷は、前月比マイナス4.4%低下と、昨年12月に並ぶ大きめの低下幅を見せています。

 用途別では、建設用が前月比上昇寄与でしたが、電力用、製造設備用の低下寄与が大きくなっています。輸送用の資本財も上昇寄与でしたので、輸送機械を除く資本財の前月比はマイナス7.2%低下と、資本財よりも低下幅が大きくなっており、やはり設備投資向けの財の国内向け出荷(国内需要)に一服感が見られるようです。

 

 

 消費財の国内向け出荷は2か月連続の前月比上昇で、1.1%の上昇となりました。そのうち、耐久消費財の国内向け出荷は、前月比3.5%上昇で、4か月ぶりの前月比上昇となりました。乗用車・二輪車の国内向け出荷の前月比4.2%上昇が主たる要因になっています。非耐久消費財の前月比もプラスでしたが、2月の消費財の国内向け出荷は、耐久消費財の上昇によるものでした(非耐久消費財の寄与の4.5倍)。

 ただ、後方3か月移動平均で指数の動きを均してみると、消費財、そして耐久消費財の国内向け出荷は、昨年後半の上昇基調から今年の年明けに落ち着いた推移に転換しています。

 
 

輸送機械工業はプラスだったが、はん用・生産用・業務用機械工業などが大きく低下。

 2月の国内向け出荷の業種別の動きをみると、14業種中11業種が前月比低下でした。低下寄与が特に大きかったのは、はん用・生産用・業務用機械工業でした。これに次ぐのが、電子部品・デバイス工業、電気機械工業、化学工業(医薬品を除く)の3業種でした。やはり、生産財、資本財の国内向け出荷の低下が業種面にも表れていました。

 他方、3業種の上昇業種のうち、輸送機械工業の上昇寄与が特に大きくなっていました。輸送機械工業の国内向け出荷は、前月比0.8%上昇で、4か月ぶりの上昇となりました。こちらには、消費財、特に耐久消費財の国内向け出荷の回復が反映されているものと思われます。

 

 

 
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