経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成29年1月の国内向け出荷は、3か月ぶりに前月比1.0%上昇。逆に、輸出向け出荷は、3か月ぶりに前月比マイナス6.3%低下。欧米向け出荷のみならず、アジア向け出荷も振るわず。

1月は国内向け出荷が、前月比上昇寄与

 平成29年1月の鉱工業出荷は、指数値で99.2、前月比0.3%上昇と2か月ぶりの前月比上昇でした。

 鉱工業出荷のうち、国内向け出荷は、指数値98.1、前月比1.0%上昇と3か月ぶりの上昇となりました。輸出向け出荷は、指数値100.4、前月比マイナス6.3%低下と3か月ぶりの低下となりました。今年1月は、12月の輸出の増加から反動的に大きな低下が見られましたが、国内向け出荷が堅調で、鉱工業出荷全体をプラスに持ち上げました。

 

 

 

国内向け出荷では、資本財、電子部品・デバイス工業が好調

 1月の国内向け出荷の前月比上昇への寄与を財(需要先用途)別でみると、事業の中間投入となる生産財の寄与が小さく、主に最終需要財の寄与によって全体が上昇していました。特に、設備投資などに向けられる資本財の寄与が大きくなっていました。消費財の国内向け出荷も3か月ぶりに前月比1.0%上昇となりました。

 

 業種別の状況では、14業種中8業種が前月比上昇でした。特に上昇寄与が大きかったのは、電子部品・デバイス工業、電気機械工業でした。電子部品・デバイス工業では、液晶素子や半導体部品の国内向け出荷が伸び、電気機械工業では民生用電気機械とともに、工場等の電気設備が伸びていました。

 

輸出向け出荷では、生産財輸送機械工業の低下寄与が大きい

 1月の輸出向け出荷の前月比低下への寄与を財(需要先用途)別でみると、事業の中間投入となる生産財の低下寄与が大きくなっていました。

 とはいえ、最終需要財の低下寄与の1.5倍ほどですので、財分類でみると、全体的に輸出向け出荷は低調だったということになります。最終需要財の中では、乗用車が不振だった耐久消費財の輸出向け出荷の低下寄与が大きくなっていました。

 

 業種別の状況では、14業種中11業種が前月比低下でした。特に低下寄与が大きかったのは、輸送機械工業でした。ここにも1月の乗用車の輸出不振の影響が見て取れます。

 これに、電子部品・デバイス工業、電気機械工業等の業種が、3分の1程度の低下寄与で続いています。ただ、機械工業の中では、伸び率は小さいのですが、はん用・生産用・業務用機械工業の輸出向け出荷は前月比プラスで、これで3か月連続の前月比上昇となっています。

 

欧米向け、アジア向けともに出荷が前月比低下

 1月の主要仕向け先別の輸出向け出荷の動きをみると、昨年12月と同様に、欧米向けの出荷指数は、前月比マイナスでした。ただ同時に、12月上昇寄与だった中国、ASEANを中心とするアジア向けの出荷指数も、前月比マイナスとなりました。

 アメリカ向け出荷は前月比マイナス5.8%低下、欧州向け出荷も前月比マイナス7.6%低下と、ともに低下寄与です。

 アジア向けでは、ASEAN向け出荷が前月比マイナス2.9%低下、さらに、中国向けの出荷は前月比マイナス15.4%低下と大きな低下幅を見せました。低下寄与でも、輸出向け出荷全体の低下の半分以上を中国向け出荷の低下寄与が占めており、1月の輸出向け出荷を押し下げました。

 とは言え、やはり欧米向けの出荷の2か月連続の停滞が響いていることも確かです。

 

 
 

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/archive/kako/20170315_1.png