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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成28年10-12月期の産業活動(その3);サービス産業全体は、平成28年第4四半期に1年ぶりに微減。業種的には、久しぶりの卸売業の前期比低下の影響が大きいが、それを除くと、サービス全体がそれ程不調だった訳ではない。

ミニ経済分析 第3次産業活動指数

4四半期ぶりに前期比低下、低下幅自体は小幅にとどまった

 平成28年10-12月期(以下、第4四半期)のサービス産業(第3次産業)活動指数は、指数値104.0、前期比マイナス0.1%低下でした。サービス産業活動指数が、前期比で低下となるのは、平成27年第4四半期以来、4四半期(1年)ぶりです。

 ただ、前期比低下とは言っても、その低下幅は、マイナス0.1%と小幅なものであり、ほぼ横ばいと言って良いと思います。あらためて、平成28年のサービス産業活動指数の前期比推移を見ると、第1四半期0.3%上昇、第2四半期0.2%上昇、第3四半期0.3%上昇と、概ね似たようなピッチで上昇してきましたが、第4四半期に一服という様相です。月次指数でも、年後半は狭いレンジでの「なぎ(凪)」の状態が見て取れ、四半期でも横ばいという結果になりました。

 

前期比低下6業種、上昇4業種、横ばい1業種

 サービス産業活動指数は、全体を11の大きな業種に分類しています。平成28年第4四半期は4期ぶりの前期比低下であり、低下業種が過半数を超えています。

 前期比低下への寄与が特に大きかったのは、卸売業でした。鉱物・金属材料卸売業や化学製品卸売業の低下が影響しました。卸売業が前期比低下となるのは、10四半期ぶりで、若干企業間の取引が低下したようです。このほか、生活娯楽関連サービスや事業者向け関連サービスといった各種のサービス業が前期比低下となりました。

 一方、上昇方向に寄与した大分類業種としては、情報通信業が挙げられます。特にソフトウェア業の伸びが大きく、10月は受注ソフトウェア、11月はゲームソフトウェア、12月はソフトウェア製品が、順繰りに伸び、好調さを生み出していました。そのほか、「運輸業,郵便業」や「医療,福祉」も前期比上昇に寄与しました。

 

インフラ型サービスは2期連続の上昇

 サービス産業活動指数の大分類11業種のうち、多様なものが含まれる事業者向け関連サービスを除く10業種を、その形態・性質で3種類に分類して、その推移を見ることができます。

 インフラ型サービス活動指数は、前期比0.7%と2期連続の上昇でしたが、財の取引仲介型、生活関連型の両サービス活動指数は共に前期比低下となりました。財の取引仲介型は3期ぶり、生活関連型は2期ぶりの前期比低下であり、継続的に活動レベルが低下しているということではありませんが、インフラ型との差が明瞭に出ました。

 

 インフラ型サービスを構成する業種のうち、情報通信業、「運輸業,郵便業」は前期比上昇寄与の大きかった2業種でしたし、それ以外の2業種の前月比低下幅も微減であり、産業活動の基盤的な部分の活動は底堅かったと言えるかもしれません。

 

 

卸小売業を除いたサービス産業全体、実は前期比上昇

 サービス産業活動指数を構成する卸売業、小売業という業種は、財需要に派生するサービスであり、他のサービス一般とは性質が異なります。そこで、サービス全体から卸売業、小売業を除外した指数も計算しています。

 この卸小売業を除外したサービス産業総合の指数は、指数値106.5、前期比0.3%と2四半期ぶりの上昇でした。第4四半期では、小売業は前期比0.4%上昇だったのですが、卸売業がサービス全体の前期比低下に対し最も寄与が大きかったこと、その前期比低下が10四半期ぶりだったことから分かるように、卸売業の低下が全体に及ぼした影響が大きかったようです。

 この影響を除くと、平成28年第4四半期のサービス産業の活動全体は、低調ではなかったということが分かります。

 

 

 

◎ミニ経済分析のページ

www.meti.go.jp

 

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◎ナレーション解説

 

 

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/archive/kako/20170307_4png