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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

国内向け出荷は、平成28年12月に前月比マイナス1.4%低下。第4四半期では、3四半期連続上昇。2か月連続低下とは言え、勢いが劇的に低下している訳ではない。引き続き鉱工業用生産財の国内向け出荷は順調。;鉱工業出荷内訳表説明その1

12月と第4四半期の国内向け出荷の動き

 平成28年12月の国内向け出荷は、前月比マイナス1.4%低下の2か月連続の低下となりました。鉱工業出荷全体の前月比マイナス0.4%低下に対して、国内向け出荷が主たる低下要因となりました(輸出向け出荷は前月比3.1%上昇)。

 平成28年第4四半期の数値でみると、国内向け出荷指数は指数値98.1、前期比2.9%上昇と3四半期連続の上 昇となりました。国内向け出荷は、11月、12月と2か月連続で前月比低下ではありましたが、10月の水準が高かったため、第4四半期の鉱工業出荷全体の 前期比上昇に対する寄与は、国内向け出荷の寄与が大きくなっていました。

 四半期の動きからしても、平成28年末の国内向け出荷の動きは、2か月連続低下とは言え、勢いが劇的に低下したということではないものと思われます。

 

生産財の国内向け出荷は引き続き、堅調

 国内向け出荷の需要先別用途別分類(財別分類)では、12月の生産財の国内向け出荷は前月比0.2%上昇でした。生産財の 国内向け出荷は、11月に前月比低下となりましたが、それを除くと、平成28月から前月比上昇が続いています。

 特に、製造業の原材料や部品となる鉱工業用 生産財は、鉱工業生産の好調を反映して、平成28年の後半6か月は国内向け出荷上昇が続いています(5月の前月比低下を挟んで、3月から上昇が続いてい た)。

 最終需要財の国内向け出荷は前月比マイナス2.9%低下でしたので、12月の国内向け出荷の前月比低下は、最終需要財の低下寄与によるものでした。

 最終需要財の中では、建設財を除く各財の前月比がマイナスでしたが、特に寄与が大きかったのは資本財で、4か月ぶ りに前月比マイナス5.9%低下となりました。輸送機械工業の船舶関係、はん用・生産用・業務用機械工業のボイラ原動機や半導体製造装置等の国内向け出荷 が低下していました。

 消費財の国内向け出荷は2か月連続の前月比低下でしたが、耐久消費財は2か月連続、非耐久消費財は3か月連続の低下でした。耐久消費財では、家事用、冷暖房用の低下が続いています。

 

幅広い業種で、国内向け出荷が前月比低下

 12月の国内向け出荷の業種別の動きをみると、14業種中9業種が前月比低下でした。11月は国内向け出荷が前月比低下で したが、その低下幅が小さかったこともあり、低下業種は5業種と限定的でした。

 しかし、12月は半数を超える9業種での前月比低下となり、国内向け出荷の 低下が業種的に広がっていました。9業種のうち5業種は、11月に続く、2か月連続の低下となっており、国内向け出荷が弱くなっている業種が出てきている ということかもしれません。

 12月の低下寄与が特に大きかったのは、輸送機械工業(前月比マイナス2.4%低下)でした。これに次ぐのが、情報通信機 械工業(前月比マイナス9.8%低下)、電気機械工業(前月比マイナス4.0%低下)、はん用・生産用・業務用機械工業(前月比マイナス1.7%低下)な どです。

 輸送機械工業の国内向け出荷指数は、平成28年10月に、ここ1、2年の中では、相当高い水準となっていました が、そこから2か月連続の低下となりました。ただ、その主要因は、「船舶・同機関」の国内向け出荷の低下であり、乗用車関係の国内向け出荷は堅調に推移し ています。乗用車の国内向け出荷指数は、4か月連続前月比上昇で、指数値108.9と、平成26年1月の消費税率引き上げ直前のピーク時の水準7.5を超 えていました。

 船舶出荷は変動が大きいため、輸送機械工業の国内向け出荷を動かしてしまいますが、部品を含む自動車関係の国内向け出荷は平成28年の後半は好調な推移であり、この11月、12月の前月比低下は、それ程の懸念材料ではないと評価できます。

 他方、情報通信機械工業、電気機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業といった機械工業では、12月の輸送機械を除く資 本財の国内向け出荷が3か月ぶりに前月比低下となっていることからも分かるように、国内の設備投資の一巡感から勢いが鈍っているようです。はん用・生産 用・業務用機械工業は、平成28年通年の指数レベルと比較すると12月の指数はまだ高い状態ですが、情報通信機械工業や電気機械工業は通年レベルから若干 落ちているので、水準も少し下落しているようです。

 

12月も、電子部品・デバイス工業の国内向け出荷上昇

 国内向け出荷に対して逆方向に寄与、つまり上昇寄与となった業種の中では、電子部品・デバイス工業の上昇寄与が特に大きく なっています。電子部品・デバイス工業の国内向け出荷は、3か月連続の前月比上昇で、指数レベルも128.6と平成27年平均水準を上回る水準に回復して きていました。生産財の国内向け出荷のけん引役ともなっています(輸出向け出荷は2か月連続上昇)。

 

平成28年通年では、輸送機械工業は前年比プラス

 平成28年通年の業種別の国内向け出荷をみると、輸送機械工業、化学工業、プラスチック工業の前年比上昇寄与が大 きく、やはり特に輸送機械工業の上昇寄与が大きくなっています。

 他方、低下寄与をみると、電子部品・デバイス工業、電気機械工業、石油・石炭製品工業、情 報通信機械工業の低下寄与が大きく、電子部品・デバイス工業の低下寄与が特に大きくなっていました。

 電子部品・デバイス工業は、平成27年と異なり、平成28年の前半は出荷が低迷しましたが、平成28年第3四半期、第4四半期に国内向け出荷が回復してきました。とはいえ、年前半の水準の低さが響き、通年では国内向け出荷に対して最も大きな低下寄与となりました。

 

12月の総供給指数は前月比マイナス、輸入品供給も低下

 12月の国内向け出荷は前月比低下だった訳ですが、12月の日本市場への総供給指数も前月比マイナス1.2%低下 でした。国産品供給もマイナスですが、輸入品供給も前月比マイナス1.3%低下でした。輸入が低下したのは、鉱業、石油・石炭製品工業などのエネルギー関 係で、財別でみても生産財が前月比マイナス4.8%低下でした。

 鉱業を除く生産財は、4か月ぶりに前月比マイナス1.5%低下となっており、国産が前月比 0.4%上昇となっていることと好対照となっています。

 通年でみても、総供給指数は前年比マイナス1.1%低下で、輸入品供給が前年比マイナス2.5%低下でした。鉱業を除く生産財の総供給の前年比マイナス1.7%低下に対して、輸入品供給は前年比マイナス4.1%低下と大きく低下していました。

 

◎結果概要のページ

最新結果の概要|鉱工業出荷内訳表|鉱工業総供給表|国内向け|輸出向け|輸入向け|製造業の輸出、輸入|経済産業省

 

◎図表集スライドー

 

◎データ冊子

 

 

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/archive/kako/20170215_2.png

 

出荷内訳表の紹介

 

 

◎解説記事

 

 

◎解説ナレーション