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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

対事業所サービスが、平成28年12月のサービス産業全体に大きく低下寄与。第4四半期でも若干の前期比低下だが、平成28年通年では、前年比1.4%上昇。対個人サービスの中では、し好的個人向けサービスに少し勢いが見られた。

12月は、対事業所サービスの低下寄与が大きかった

 12月は、対個人サービス活動指数は、指数値104.7、前月比マイナス0.1%低下と2か月連続の前月比低下でした。平成28年10月の指数値が104.9となり、そこから緩やかに低下している状態です。

 他方、12月の対事業所サービス活動指数は、指数値103.3、前月比マイナス0.9%低下と3か月ぶりの前月比低下となりました。対事業所サービスは上下動が大きいのですが、前年同月比は21か月連続でプラスとなっており、水準は着実に上昇しています。

 12月の第3次産業活動指数の前月比低下を、対個人と対事業所の寄与に分けると、対事業所サービスの低下寄与が大部分を占めていることになります。対個人サービスは、2か月連続の低下寄与ですが、こと12月については、対事業所サービスの低下によって、サービス産業活動は前月比低下となりました。

貿易取引を含む企業間取引が低調で、卸売業が前月比低下

 各サービスの内訳を見てみます。

 12月のサービス産業全体の押し下げ要因となった対事業所サービスでは、11月に大きな上昇寄与をみせた土木・建築サービス業の中の建設コンサルタント(前月比マイナス22.0%)の低下寄与が突出して高くなっています。これに各種商品卸売業などが続きます。

 建設コンサルタントを含む事業者向け関連サービスでは、広告業の前月比が反転上昇していたり、横ばいや微増に留まっている業種が多かったりと、大分類業種としては前月比0.9%上昇となっています。

 各種商品卸売業を含む卸売業は、前月比マイナス2.2%低下となっており、産業使用者向け卸売業が前月比マイナス2.7%低下、小売業向け卸売業も前月比マイナス1.9%低下でした。やはり、12月の貿易取引を含む企業間の財取引は低下していたようです。

 対事業所サービスは、そのサービスの相手先が主に製造業なのか、非製造業なのかに応じて、製造業依存型と非製造業依存型に分類できます。

 12月の非製造業依存型サービスは、指数値105.7、前月比マイナス0.8%低下と2か月ぶりの前月比低下で、製造業依存型サービスは、指数値96.3、前月比マイナス1.9%低下と3か月ぶりの前月比低下でした。12月の対事業所サービスは、非製造業依存型サービスと製造業依存型サービスの低下寄与が近い大きさとなっており、製造業、非製造業を問わず、サービス需要が低下したようです。

し好的個人向けサービスに少し勢いが見られた

 12月に前月比微減となった対個人サービスでは、主に小売業の内訳系列の低下寄与が大きくなっていました。

 具体的には、機械器具小売業、織物・衣服・身の回り品小売業、燃料小売業といった細分類業種の低下寄与が大きくなっています。ただ、11月は状況の良くなかった生活娯楽関連サービスが、娯楽業を中心に前月比上昇し、小売業の低下を補って、対個人サービスを支えていました。

 さて、対個人サービスも、生活必需的な性格の強い「非選択的個人向けサービス」と選択性が強く、上下動し易い「し好的個人向けサービス」に分けられます。

 12月の非選択的個人向けサービスは、前月比マイナス0.7%低下と3か月ぶりの前月比低下、し好的個人向けサービスは、前月比0.5%上昇と2か月連続の前月比上昇となりました。

 両系列の前年同月比をみると、非選択的個人向けサービスは、前年同月比マイナス1.1%低下でしたが、平成28年12月のし好的個人向けサービスは、前年同月比1.7%上昇と5か月ぶりに前年水準を上回っています。12月は、し好的サービスに少し勢いが見られる結果でした。

第4四半期の対個人/対事業所サービスの動き

 対個人サービスの動きを四半期でみると、平成28年第4四半期の指数値は104.8、前期比0.3%上昇と2期連続の前期比上昇となりました。ただ、平成28年第2四半期に前期比マイナス0.8%低下と大きめの前期比低下があり、そこからの2期連続上昇であるため、前年同期比は、3期連続のマイナスで、水準としてはあまり高くない状態です。

 内訳では、非選択的個人向けサービスの第4四半期は、前期比マイナス0.2%低下、し好的個人向けサービスの第4四半期は、前期比0.3%上昇でした。指数値でみても、非選択的サービスは少し指数値が落ちてきており、前年同期比もマイナスとなっています。他方、し好的サービスは指数値も高くなっており、前年同期比もプラスになっていることから、両個人サービス間で少し動きに違いが出てきているようです。

 対事業所サービスの動きを四半期でみると、平成28年第4四半期の指数値は103.6、前期比横ばいとなりました。この103.6という指数水準は、実はいわゆるリーマンショックの発生によって指数値が急落した平成21年第1四半期以降の四半期データとしては、最高値となっています。12月だけみると、対事業所サービスが落ち込んだようにも見えますが、四半期ベースでみて分かるように、水準は比較的高めとなっています。

 内訳では、製造業依存型事業所向けサービスの第4四半期は、前期比マイナス0.2%低下、非製造業依存型事業所向けサービスの第4四半期は、前期比0.4%上昇で、前期比上昇が続いています。一見、製造業のサービス需要が落ちているようにも見えますが、製造業依存型サービスの指数値も年初に比べて高くなっており、前年同期比もプラスが続いていますので、高い水準の中で、若干低下したと評価できます。

 

通年では対事業所、足元ではし好的個人向けサービスに勢い

 平成28年通年でみると、対個人サービスは前年比マイナス0.1%低下、対事業所サービスは前年比1.4%上昇と好対照の結果となりました。

 12月のサービス産業全体の前月比低下は、対事業所サービスによって生み出されたものとなります。その要因は、建設コンサルタントの11月上昇からの反動減と卸売業の低下でした。卸売業を除いた対事業所サービスも前月比マイナス0.4%となっているので、単月では、11月の反動減もあって、少し勢いが悪かったようです。

 対個人サービスにおいては、小売業の低下が響いたものの、生活娯楽関連サービスは前月比プラスとなっています。12月では、し好的個人向けサービスが2か月連続の前月比上昇となり、5か月ぶりに前年同月比も上昇となって、少し勢いがあったように見えます。

 

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