経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成28年11月の第3次産業活動指は4か月ぶりに前月比上昇。指数値は、上下動も少なく、狭いレンジの推移が続いており、基調判断は「横ばい」とした。

 平成28年11月の第3次産業活動指数総合は、季節調整済指数104.1、前月比0.2%上昇と4か月ぶりの前月比上昇となりました。ただ、「4か月ぶり」の上昇とは言っても、8月と10月は前月比横ばいで、前月比低下となったのは9月だけです。つまり、低下傾向にあった第3次総合の指数が、この11月に上昇方向に転換したということではなくて、横ばい推移の中で少し上昇したということかと思います。

 改めて平成28年の第3次産業活動指数の推移を振り返ると、前半と後半でその動きに違いがあったことが分かります。前年である平成27年12月102.8から始まり、7月の104.2まで、5月の大きめの低下を挟んで緩やかな上昇でした。7月からは、指数値104を挟んだ狭いレンジでの横ばい推移となっています。

 前半の指数の上昇と後半の横ばいが対照的な推移となっています。

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対事業所サービスは上昇、対個人サービスは横ばい

 第3次産業活動指数は、大きく「広義対個人サービス」と「広義対事業所サービス」に分けることができます。

 11月は、対個人サービス活動指数は、指数値104.8、前月比横ばいです。対個人サービスの推移グラフをみると、6月の指数値104.7から大きな変動なく横ばい推移となっています。一方、11月の対事業所サービス活動指数は、指数値104.0、前月比0.5%と2か月連続の前月比上昇でした。前年同月比も20か月連続のプラスであり、水準も高くなっています。

 11月の第3次産業活動指数の前月比上昇を、対個人と対事業所の寄与に分けると、対事業所サービスの上昇寄与ということになります。

 

主に、情報通信業、卸売業、「金融業,保険業」が上昇

11月の第3次産業活動指数を業種別にみると、11業種のうち、6業種が前月比月比上昇、5業種が前月比低下でした。上昇寄与が大きかった業種は、情報通信業、卸売業、「金融業,保険業」の3業種です。低下寄与が大きかった業種は、生活娯楽関連サービスで、この1業種の低下寄与だけで、他の4業種の低下寄与を合計したものの2倍となっていました。11月のサービス産業の低下は、生活娯楽関連サービスの低下によるものと言えます。

卸小売業を除いた第3次産業は前月比0.3%上昇

 第3次産業活動指数では、サービス産業として卸売業、小売業も含めて集計しています。財の取引から派生するサービスである卸小売業の活動指数を除外した、いわば「純粋サービス産業」活動指数は前月比0.3%上昇と2か月ぶりの上昇となりました。

 この「純粋サービス産業」活動指数の全体に対する寄与度は0.21%ポイントですので、11月のサービス産業の伸びは、(卸売業は前月比上昇とはいえ)商業関係というよりは、それ以外のサービス活動の伸びによるものだったことになります。

基調判断は、「横ばい」に

 第3次産業活動指数の大まかな動きを踏まえ、基調判断は「横ばい」に修正します。ここのところ、各月の指数が狭いレンジで動いているだけではなく、3か月移動平均も104.1、104.0というレンジでの推移が4か月続いており、指数水準の基調的な動きは、小さい変動幅の中での推移となっています。

 そこで、10月までの基調判断を「一進一退」としていましたが、サービス産業の活動水準が「凪の状態」という意味で、「横ばい」に修正したいと思います。

 基調判断としての上方修正、下方修正したということではありませんが、先行きの見通しが利きにくくなっています。

 

最新結果の概要|第3次産業活動指数|経済産業省

 

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