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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成28年Ⅲ期のグローバル出荷は3期ぶりに前期比上昇、国内出荷の3期ぶり上昇によるもの。3年ぶりに海外出荷低調と国内出荷好調の四半期となった。

 先だって、海外現地法人四半期調査の平成28年7-9月期の結果が公表されました。この結果と鉱工業出荷内訳表の結果を再編集したグローバル出荷指数(平成22年基準)平成28年Ⅲ期(第3四半期)を試算しましたので、その結果をご紹介していこうと思います。

 このグローバル出荷指数とは、日本国内の製造業生産拠点と日本企業の海外現地法人(海外生産拠点)からの出荷(販売)数量を統一的に把握出来るように作成した指数です。現在は、平成22年平均を100とした指数の形で、四半期ごとに作成しています。

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国内出荷は前期比上昇、海外出荷は低下 

 平成28年Ⅲ期のグローバル出荷指数(季節調整済)は、指数値103.5、前期比0.3%の上昇となりました。グローバル出荷指数の前期上昇は3期ぶりとなります。リーマンショック後のグローバル出荷指数のピークは、平成27年Ⅰ期の105.4で、平成28年Ⅲ期の指数値は、そこからすると2%弱の低下となっています。

 平成27年Ⅰ期に引き続く2四半期は前期比マイナスで、平成27年Ⅳ期は3期ぶりに前期比上昇となったものの、そこから再び2四半期連続の前期比低下となりました。

 平成28年Ⅲ期は前期比上昇とはなったものの、ここ2年弱の期間のグローバル出荷指数の推移は、軟調な動きとなっています。

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 さて、内訳をみると、日本企業の海外生産拠点からの出荷である海外出荷指数(季節調整済)は、指数値128.2、前期比マイナス0.5%と2期ぶりに低下となりました。また、日本国内の生産拠点からの出荷である国内出荷指数(季節調整済)は、指数値95.7、前期比0.6%低下と3期ぶりに前期比上昇となりました。

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 当期は、グローバル出荷指数の前期比上昇に対し、国内出荷だけが上昇寄与となっており、海外出荷は低下寄与となりました。海外出荷の上昇寄与がなく、国内出荷の寄与だけでグローバル出荷が上昇することは非常に珍しく、平成25年Ⅲ期以来、ほぼ3年ぶりとなります。

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 前年水準との比較をすると、28年Ⅲ期のグローバル出荷指数は前年同期比マイナス0.9%低下、海外出荷指数は比較的大きめの前年同期比マイナス1.3%低下、そして国内出荷指数は前年同期比マイナス0.6%低下でした。

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 前年度である平成27年度(平均)のグローバル出荷指数104.3と比較すると、当期の103.5(季節調整済)は少し低い水準です。海外出荷指数でも、平成27年度129.6に対し、28年Ⅲ期は128.2(季節調整済)で少し低い水準となっていました。また、国内出荷指数でも、平成27年度96.3に対し、28年Ⅲ期は95.7(季節調整済)とこちらも少し低い水準となっていました。

 

グローバル出荷が軟調な中で、国内ビジネスは検討

 さて、グローバル化が進むことで、供給も需要も日本で「閉じた」国内ビジネスの存在感が低下してきています。ここでは、「国内ビジネス」とは、国内出荷のうち、国内向け出荷、つまり供給・需要ともに日本国内で完結しているビジネスと定義します。これに対し、海外出荷と輸出向け出荷は、供給・需要の少なくともどちらかが海外という意味で「海外ビジネス」としたいと思います。

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 平成28年Ⅲ期は、輸出向け出荷指数が前期比で上昇となったものの、海外出荷指数が前期比で低下したため、この2つを加重平均した「海外ビジネス指数」は、前期比マイナス0.2%低下となりました。他方、国内拠点からの国内向け出荷は、前期比1.0%上昇となりました。

 

 グローバル出荷全体は、ここ2年ほど軟調な動きとなる中で、珍しく国内拠点からの出荷が全体を押し上げる四半期となっており、指数レベルはまだまだではあるものの、国内拠点における活動が内需向けを軸に、上向いていた四半期となりました。

 

 

◎ミニ経済分析のページ

グローバル出荷指数(平成22年基準)について(平成28年Ⅲ期(第3四半期))|その他の研究・分析レポート|経済産業省

 

◎スライドショー

 

 

◎過去のグローバル出荷指数についての資料は、こちらです。

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