経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

今年の後半、企業向けの投資財、生産財の需要は堅調だったが、11月は耐久/非耐久消費財の出荷がともに前月比マイナス。年明けのメーカーの生産計画においても、資本財は生産増計画だが、消費財は12月比で減産計画。

 11月の需要先用途別の分類である財別指数から、需要の動きを見てみます。

 11月では、生産財の出荷が前月比1.4%上昇、資本財の出荷は前月比2.2%上昇となっていました。生産財出荷の前月比上昇は6か月連続、資本財出荷の前月比上昇は4か月連続となりました。今年の後半は、企業の需要する財の出荷が堅調な推移となっています。

 他方、家計の需要する耐久消費財の出荷は前月比マイナス1.0%低下と3カ月ぶりに低下となりました。また、非耐久消費財の出荷も前月比マイナス1.1%低下で、2か月連続の低下です。企業の需要する財と、家計の需要する財が非常に対照的な動きとなりました。

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 生産予測調査の財別分類の結果から、メーカー側の需要見通しをみると、企業の設備投資に供される「輸送機械を除く資本財」は、12月、年明け1月と生産増計画となっており、特に年明け1月は12月比9.0%上昇という生産計画となっています。これは、はん用・生産用・業務用機械工業が1月に大幅に上昇することと軌を一にするものです。この財は、他の財に比べて実現率のマイナス幅が大きいので、来年の1月についても相当程度の下振れが生じるはずです。他方、昨年、今年と1月に資本財の生産、出荷が伸びたことも事実であり、メーカー側としては、それなりの需要を期待しているものと解釈できます。

 他方、消費財系については、耐久消費財の12月生産が前月比3.4%上昇、非耐久消費財が前月比5.0%上昇と、生産計画を前回調査から上方修正してきています。しかし一転、年明け1月は共に減産という計画になっており、先行きの需要を万全とは判断していないものと解釈できます。

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 総体的には、実績でみても、メーカーの需要見込み=生産計画からしても、企業の投資向けの財については、堅調な需要の推移が見込まれていますが、他方、消費財需要の足元の勢い、そして年明けの見込みは、必ずしも堅調とは言えない結果となっています。

 

◎結果概要ページ

www.meti.go.jp

◎図表集

 

◎データ冊子

 

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