経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

年内は、幅広い業種で生産拡大の見込み。11月の特徴的な動きとしては、電子部品・デバイス工業の「復調」があげられる。

 11月の鉱工業生産は、前月比1.5%上昇していましたが、15業種のうち11業種が前月比上昇となり、幅広い業種で生産が拡大していました。生産上昇への影響度、寄与が大きいのは、上位4業種である、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電気機械工業、電子部品・デバイス工業でした。この4業種とも、前年同月比もプラスとなっており、生産水準も多少高くなっています。

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 11月の鉱工業出荷は、前月比0.9%上昇していましたが、15業種のうち13業種が前月比上昇となり、生産同様に幅広い業種で出荷が拡大していました。出荷上昇への寄与が大きいのは、上位3業種である電子部品・デバイス工業、電気機械工業、輸送機械工業の3業種でした。

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 11月は、生産、出荷ともに、幅広い業種で拡大する月となりました。

 この結果、在庫においても、15業種のうち13業種で在庫水準が前月比でマイナスとなっていました。特に、在庫低下への寄与が大きかったのは、電子部品・デバイス工業、医薬品を除く化学工業、鉄鋼業、非鉄金属工業でした。ただ、これら4業種のうち、電子部品・デバイス工業は生産が増加しても出荷が伸びたために在庫低下となっていますが、他の素材系3業種は、生産抑制の結果、在庫が低下しているという面が強いようです。

 

 業種別の向こう2か月の生産計画を見ると、12月については、集計11業種全てで、前月比上昇となりました。上昇業種のうち、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、化学工業(医薬品を除く)の3業種の上昇寄与が大きくなっています。11月の生産が幅広い業種で上昇する傾向が続いています。

 年明け1月については、11業種のうち、5業種が12月比で上昇、6業種が低下となっています。はん用・生産用・業務用機械工業の上昇寄与が非常に大きくなっており、少し離れて電子部品・デバイス工業の寄与となります(低下寄与が最も大きいのは輸送機械工業)。11月、12月は幅広い業種で生産が拡大していましたが、年明け1月については、業種的な広がりに劣る上昇となっていること、そして全体をけん引しているのが、実績段階での低下幅が大きいはん用・生産用・業務用機械工業となっていることが気になります。

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 また、11月以降、昨年に比べて低迷していた電子部品・デバイス工業の生産、出荷の回復が特色となっていると言えるでしょう。

 生産予測調査の結果を踏まえれば、11月、12月、来年1月まで、電子部品・デバイス工業は、生産のけん印役となっています。11月の出荷水準は前年同月水準を下回っていますが、その低下幅は3%程度のものに縮小しており、今年の多くの月で1割以上の低下となっていた状態からすれば、出荷も良くなっていると言えるでしょう。11月に、8月に引き続き、生産水準は前年を上回り、生産計画は、12月、年明け1月ともに前年実績を1割上回る生産計画となっています。

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◎結果概要ページ

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◎データ冊子

 

 

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