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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

10月の全産業活動指数は、前月比0.2%の上昇と、ここ5か月間、小幅上昇または横ばいで推移。内訳の産業別には月ごとにけん引役が入れ替わるも、全産業活動指数全体ではこのところ緩やかな上昇基調。

経済解析室ニュース 全産業活動指数

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 平成28年10月の全産業活動指数は、指数値103.5、前月比0.2%と2か月ぶりの上昇となりました。全産業活動指数は、6月以降、5か月間横ばいまたは小幅上昇となっており、安定的に上昇しています。

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 10月の結果を産業別にみると、建設業活動が低下、鉱工業生産が横ばいとなったものの、第3次産業活動(サービス産業活動)が小幅に上昇し、全産業活動をプラスに押し上げました。ここ5か月間の全産業活動を押し上げ方向に寄与した産業をみると、6月こそは3つの産業がそろって上昇となりましたが、以降、7月はサービス産業と建設業、8月は鉱工業、9月は鉱工業と建設業、今月10月はサービス産業と、全産業活動のけん引役が月ごとに目まぐるしく入れ替わる状況となっています。

 逆に言えば、継続的に前月比上昇する産業がないということであり、これが全産業活動指数が大きく上昇できない背景ということになります。

 

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 それぞれの産業別の状況をみると、サービス産業活動は、前月比0.2%と3か月ぶりの上昇となりました。内訳では、前月9月の前月比低下の主因となった情報サービス業がその低下分を補うほどの大きな上昇をみせた情報通信業や、金融決済業務が上昇した金融業,保険業の上昇寄与が大きくなっています。

 

 鉱工業生産は、はん用・生産用・業務用機械工業などが低下したものの、電子部品・デバイス工業などが上昇し、全体としては前月比0.0%の横ばいとなりました。鉱工業生産は前月まで2か月連続で前月比上昇となった後の横ばいであり、均してみれば緩やかな持ち直しの動きとなっています。

 

 建設業活動は、前月比マイナス0.3%と2か月ぶりの低下となりました。ここ4か月間は上昇と低下を繰り返す状況ではありますが、今月の指数値113.7は、ここ数年のピークで公共部門、民間部門とも好調だった平成25年後半の指数水準にほぼ並ぶ高いレベルとなっています。

  内訳をみると、建設業活動の低下に寄与したのは、建設業活動のウェイトの3分の1を占める公共・土木でした。前月比マイナス2.0%とやや大きな低下となっています。公共・土木は、指数値では比較的高い水準にあるものの、前月比はこのところ一進一退の状況です。

  一方、公共・土木とほぼ同じウェイトを持つ民間住宅は前月比0.2%と5か月連続の上昇と好調で、足下の建設業活動の下支え役となっています。

 

 平成28年10月の全産業活動は、第3次産業活動のけん引により、2か月ぶり前月比上昇となりました。全産業活動指数を構成する産業別にみると、ここ数か月はけん引役が月ごとに入れ替わる状況ですが、全産業活動全体としてみると、6月以降、前月比小幅上昇または横ばいとなっており、緩やかな上昇基調にあります。

 

 

◎データ掲載冊子

 

 

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