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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

年内の製造工業の生産計画は、堅調な見通し。今年の中で高い水準にあった10月の生産が、11月に上昇し、12月はその生産水準が維持されるという計画になっている。

 今年11月実施の予測調査の結果ですが、11月生産見込みの前月比は4.5%上昇が見込まれています。傾向的な予測誤差分を除外する加工をした伸び率を試算した結果でも、11月の前月比は1.7%上昇という計算結果となりました。この補正計算を踏まえれば、11月も前月比上昇が見込まれるものと思われます。
 11月計画は、前回の調査結果から今回の調査でマイナス0.1%下方に修正されたに留まります。計画の修正幅としては小さく、比較的強気なのではないかと思います。

 

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 11月生産見込みが上昇している10業種のうち(鉄鋼業だけが低下業種)、最も上昇寄与が大きいのは、はん用・生産用・業務用機械工業の前月比12.2%上昇で、それに次ぐのが電気機械工業の前月比9.5%上昇です。この2業種は、10月生産の低下寄与1位、2位の業種であり、そこからの反動的側面も大きいものと思われます。

 寄与の度合いをみると、はん用・生産用・業務用機械工業の上昇寄与が非常に大きく、電気機械工業の3倍近い寄与となっています。また、電気機械工業の上昇寄与も3位の情報通信機械工業の倍以上となっています。このため、11月の生産計画では、幅広い業種が生産増加見込みではありますが、この2業種の寄与が非常に大きくなっています。

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 12月予測については、補正なしで、前月比マイナス0.6%低下という生産計画となっています。ただし、11月実績が計画値からは相当程度低下することを踏まえれば、12月の生産が11月の生産に比べてマイナスになる可能性は低いものと思います。
 11月生産計画では、ほとんどの業種が上昇計画でしたが、12月生産見込みでは、11業種のうち、5業種が低下、6業種が上昇となっています。

 低下寄与が大きいのが、「はん用・生産用・業務用機械工業」、情報通信機械工業の2業種で、特に「はん用・生産用・業務用機械工業」の低下寄与が、2位の情報通信機械工業の5倍近い大きさとなっており、12月の生産を押し下げるのは、はん用・生産用・業務用機械工業です。

 他方、上昇寄与が大きいのは、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、鉄鋼業の3業種で、あまり寄与の大きさに差がありません。

 これらの輸送機械工業、鉄鋼業といった12月生産計画上昇業種は、比較的生産計画と実績に「ぶれ」の小さい業種で、そういった業種が12月の生産を下支えするという格好になります。他方、12月の低下業種は、実績とのブレの大きい業種であり、11月に上昇を見込んでいる業種です。よって、11月の生産水準が低下する蓋然性が高く、そうなると12月の低下も限定的になるものと思われます。
 12月見込みを上下動させる業種の動向からも12月生産は、必ずしも前月比マイナスとはならないのではないかと思われます。

 今年の中では比較的高い生産水準となっている10月の生産水準が、11月に更に上昇し、12月はその水準が概ね維持され、場合によっては微増となるという、全体の生産計画なのではないかと思います。

 

◎結果概要ページ

www.meti.go.jp

 

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◎データ冊子

 

 

◎図表集スライドショー