経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

10月見込みは、補正後でマイナス0.1%低下とほぼ横ばい見込み。設備類と電子部品関係が、向こう2か月の生産のけん引役。

 今年10月実施の予測調査の結果ですが、10月生産見込みの前月比は1.1%上昇が見込まれています。

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 傾向的な予測誤差分を除外する加工をした伸び率を試算した結果では、前月比の方向が逆転し、10月の前月比はマイナス0.1%低下という計算結果となりました。この補正計算を踏まえれば、10月も9月実績と同じく、横ばい程度に近い結果になるという計算結果です。

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 9月計画値は、8月時点から9月時点で上方修正され、強気の計画となっていましたが、実績は計画値からやはり1%近く低下となっており(実現率マイナス0.9%)、企業の「強気」計画はそのままは実現しませんでした。
 10月計画については、前回の調査結果から今回の調査でマイナス1.0%の下方修正となっており、これで実績に比して穏当なもの、言い換えれば「通常の上方バイアスの範囲」に収まったものと思われます。

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 10月生産見込みが上昇している8業種のうち、最も上昇寄与が大きいのは、はん用・生産用・業務用機械工業の前月比3.4%上昇で、それに次ぐのが電子部品・デバイス工業の前月比6.3%上昇です。この2業種の上昇寄与が大きく、3位の情報通信機械工業の寄与は、電子部品・デバイス工業の半分程度に小さくなっていますので、10月生産見込みは、この2業種によって上昇となったといっても過言ではありません。

 10月のはん用・生産用・業務用機械工業では、引き続き工場に設置する設備類の生産計画が順調となっています。輸送機械を除いた資本財の10月の生産計画も前月比2.7%上昇見込みとなっています。また、電子部品・デバイス工業については、半導体集積回路の生産が10月から反転上昇する見込みとなっています。

 

 11月予測についても、前月比2.1%上昇という生産計画となっています。11月の生産見込みが上昇している6業種の中では、10月に引き続きはん用・生産用・業務用機械工業の上昇寄与が大きくなっています。また、電子部品・デバイス工業もそれに続く上昇寄与となっており、また電気機械工業も電子部品・デバイス工業に近い上昇寄与となっています。はん用・生産用・業務用機械工業、電気機械工業で設備類の増産計画となっているほか、自動車関連、民生用品でも生産が増えるようようです。電子部品・デバイス工業については、液晶関係の生産が増えるようようです。

 輸送機械工業は、10月、11月と2か月連続の増産計画ではありますが、その伸び幅は小幅で、10月計画も前回調査から下方修正となっており、慎重な生産計画となっています。

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 先行き2か月は、はん用・生産用・業務用機械工業と電子部品・デバイス工業の2業種によって生産計画が2か月連続で前月比上昇とはなっていますが、はん用・生産用・業務用機械工業は、実績とのズレが大きい業種であること、同様に下方へのズレの大きい情報通信機械工業の10月見込みの伸びが大きいこともあり、実績段階では相当程度の下振れが予想されます(補正値は、マイナス0.1%低下)。

 今年の中では比較的高い生産水準となっている9月の生産水準が、10月、11月と2か月間、伸びないまでも維持されるという結果なのではないかと思います。

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◎予測調査結果概要ページ

製造工業生産予測指数|製造業の未来|生産計画|経済産業省

 

 

◎鉱工業図表集スライドショー

 

◎データ冊子