経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成28年8月の全産業活動指数は3か月連続の上昇と堅調に推移。サービス産業活動、建設業活動の上昇寄与が途切れたものの、今月は鉱工業生産が全産業の上昇をけん引。

 平成28年8月の全産業活動指数は、指数値103.3、前月比0.2%の3か月連続の上昇となりました。指数値も、消費税率引上げ後のピークだった今年4月の103.2を僅かに上回りました。
 なお、全産業活動指数の平成28年4~6月期の指数値は、102.7でしたので、計算上では来月9月の季節調整済指数が101.9(前月比マイナス1.4%低下)以上になれば、7~9月期が前期比でプラスとなります。仮に前期比プラスとなれば2四半期連続の前期比上昇となります。

 

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 8月の結果を産業別にみると、前々月6月以降、上昇に寄与していた第3次産業活動(サービス産業活動)が横ばい、建設業活動が低下となる中、今月は鉱工業生産が上昇し、全産業活動をプラスに押し上げました。
 鉱工業生産は前月比1.3%と2か月ぶりの上昇となりました。今月は内訳の16業種中11業種が前月比上昇と、多くの業種が上昇しましたが、特に、中小型、大型の液晶、メモリなどの生産が増加した電子部品・デバイス工業や、パソコンやカーナビなどが増加した情報通信機械工業などエレクトロニクス関連分野の生産に勢いがありました。
 サービス産業活動は前月比0.0%の横ばいとなりました。鉱物・金属材料卸売業など産業使用者向け卸売業が堅調だった卸売業や、受注ソフトやゲームソフトなどソフトウェア業が大きく上昇した情報通信業などの事業所向けのサービスが堅調だった一方、台風の影響などもありスポーツ観戦や遊園地・テーマパークなど生活娯楽関連サービスや小売業が振るいませんでした。

 

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 建設業活動は、前月比マイナス0.8%と5か月ぶりの低下となりました。前月好調だった土木工事が、公共・土木は5か月ぶり、民間・土木は3か月ぶりにそれぞれ低下となったことから、このところ堅調な動きが続いていた建設業活動ですが、今月は上昇一服となりました。他方、民間・非住宅は5か月連続の上昇、民間・住宅は8か月連続マイナスがない状態と、引き続き堅調に推移しています。今月低下とはいえ、建設業活動の指数値はまだ比較的高い水準が維持されています。

 

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 平成28年8月の全産業活動は、サービス産業活動と建設業活動の上昇寄与が途切れたものの、鉱工業生産のけん引により、3か月連続の前月比上昇、指数水準も消費税率引上げ後最も高い指数水準となりました。全産業活動はこのところ堅調な推移となっています。

 

 

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