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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

海外調達においても多様化が見られる;製造業海外現地法人の調達先の属性の変化について

 製造業のグローバル化が進み、近時、日本企業の出荷量のうち3割が海外拠点からの出荷、日本企業の出荷先も4割が海外市場となっています。そこで、存在感を増している海外現地法人全体の調達先の属性別構成比が、平成13年度からどのように変化してきたのか確認してみたいと思います。

 

 海外現地法人の法人数の動きなどには、リーマンショックの生じた平成20年度と東日本大震災後の平成24年度に転換点があります。その第一の転換点前の平成19年度までは、現地調達が増え、日本からの調達が減るという動きがゆっくりと進み、第2の転換点の直前の平成23年度まで方向感に変化はありませんでした。

 さらに、平成26年度への変化では、現地調達の構成比はあまり変わらず、日本からの調達に代わって第三国からの調達の構成比が増えています。

 

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 では次に、広がりを見せている第三国調達の地域別の構成比の変化を見てみます。
 そもそもアジアに立地する海外現地法人の数が多いので、第三国調達においてもアジアからの調達の構成比が高くなっています。ASEANワイド、NIESと中国の東アジアワイドの分業体制が出来ていることの証左でしょう。

 ただ、アジアからの第三国調達が、時間とともに増加しているかというとそうでもなく、平成23年度から平成26年度の比較では、その構成比がほとんど変化していません。欧米の現地法人のアジアからの調達(これは第三国調達)が増えていますが、アジア内では、立地国内での調達の割合が増えていくという方向性を示唆しているのかもしれません。

 

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 更に現地調達先の企業の属性の変化を平成23年度と平成26年度で比較したところ、現地調達における地場企業の比率は若干ですが低下しています。

 一方、「その他の企業」からの調達の構成比が4%から8%に増加していました。「その他の企業」とは、その立地場所からみた日系以外の外資系企業ということであり、企業の「国籍」という意味で「第三国の企業」ということになります。

 

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 現地調達においても、地場企業でも日系企業でもない第三国の外資系企業からの調達がじわりと増えており、海外現地法人の調達先の多様化が見られる結果でした。

 

 より詳細な資料については、こちらを御覧ください。

日系製造業の海外子会社は、どこから部品や材料を調達しており、それはどのように変化してきたのか?;海外現地法人の調達行動の定量的、時系列的把握|その他の研究・分析レポート|経済産業省

 

 

◎ひと言解説の一覧表

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