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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

ICカードや電子マネーの利用率も確実に上昇中 ;多様化する決済手段;現金取引から決済サービスへ(その2)

ミニ経済分析 個人サービス 第3次産業活動指数

 「決済」は、経済活動を支えるインフラ的サービスビジネスです。

 一昔前は現金と為替を用いて銀行などの金融機関が一手に握っていたこのサービスは、情報通信の技術革新に伴い、現金に触れずに行えるようになり、その裾野は広がっています。

 個人が現金以外で行う代表的な決済手段としてクレジットカードがありますが、もう一つ代表的な手段として、ICカード(電子マネー)があります。ICカード定期券と連動した電子マネーが当たり前になり、家庭用ゲーム機にカードリーダーが搭載されるなど、ICカード(電子マネー)は今やすっかり定着しました。

 

 ICカードの発行枚数は、近年はほぼ年間25万枚で推移しており、それほど大きな変動がない安定的な動きとなっています。

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 ICカードは、読み取り機械から現金を読み込ませる(駅でのチャージ)方法や、口座から自動で振り返る方法などにより、あらかじめ残高をICカードの記録しておくことが一般的です。そのため、「前払式支払」にも位置づけられます。

 その前払式支払の発行額をみると、やはり年々金額が増えています。商品券など旧来の紙型、磁気型が額を減らす一方で、IC型の金額が増加しており、大きな割合を占めています。

また、別の形態の電子マネーとして、情報のやりとりのみで決済を行うサーバー型も金額を増やしています。サーバー型とは、ネット上やコンビニで ID を購入し、利用するウェブサイトで IDを入力して使用するタイプなどです。こうしたカードという媒体もない電子マネーの利用増加も、決済の多様化の別の側面です。

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 こうしたICカード(電子マネー)、そして先行して普及したクレジットカードの利用機会、利用額の増加は、情報通信業界における売上にも表れています。インターネット附随サービス業における課金・決済代行業務による売上額(決済額ではなくて、手数料分)は、過去5年で見ても大きく伸びています。

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 最後に、こうしたクレジットカード、ICカード(電子マネー)は、個人消費の中でどの程度の割合を占めているのかをみてみます。

 名目個人消費額に対するクレジットカードの割合は1割を超えており、そして少しずつですが毎年増加しています。また、ICカード(電子マネー)は全体に占める割合こそ26年でも1.7%とまだ小さいですが、近年増加していることがわかりました。

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 クレジットカードやICカード(電子マネー)といった、現金に代わる個人決済手段による決済の比率は、まだそれ程高くはありません。

 しかし、こういった新しい決済は、お金のやり取りというよりは、価値(債権)情報のやり取りで成り立っており、情報技術と親和性が高く、そのイノベーションとともに、その姿も変わっていくのかと思います。

 かつて、給料日やボーナス日にはお札の入った給料袋が支給されたものでした。

 それが銀行口座への振り込みへと変わり、給料日やボーナス日には銀行ATMに列ができるようになりました。

 そしてもはやATMで現金を手にすることもなく、情報のやりとりのみで決済が全て完了していく、そんな姿が、そう遠くない未来に日常になっていくのかもしれません。

 

 

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◎ミニ経済分析のページ

多様化する決済手段;現金取引から決済サービスへ

 

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