経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

今年4~6月期のサービス産業(第3次産業)活動指数は、2期連続の前期比プラス(前期比0.2%上昇)、6月も2か月ぶりに前月比上昇。前期比横ばいの鉱工業生産とは好対照。

 平成28年6月の第3次産業活動指数総合は,季節調整済指数103.9、前月比0.8%上昇と2か月ぶりの前月比上昇となりました。この結果、今年第2四半期、4-6月期の第3次産業活動指数は、指数値103.8、前期比0.2%上昇となり、2期連続の前期比上昇となりました。

f:id:keizaikaisekiroom:20160810135854p:plain

f:id:keizaikaisekiroom:20160810135913p:plain

 

 月々の変動を均すために、(後方)3か月移動平均の推移をみると、先月5月は低下していますが、今年に入って小幅な前月比プラスが続いています。四半期の指数値の推移では、昨年第4四半期に前期比マイナスがあるものの、平成27年第1四半期に消費増税前の水準に回復して以降、前期比プラスで推移しています。

 今年の4-6月期(速報値) の鉱工業生産指数が、辛うじて前期比横ばいで、その水準は昨年や一昨年の水準に及ばないのとは好対照となっています。

 

 さて、平成28年6月の第3次産業活動指数では、11大分類業種のうち、上昇業種が5業種、低下業種が4業種、物品賃貸業と不動産業が横ばいとなっています。

f:id:keizaikaisekiroom:20160810135942p:plain

 6月の上昇業種は、5月の動きとの関係では、2か月連続前月比上昇となる「医療,福祉」「運輸業,郵便業」のグループと、5月は前月比低下でしたが6月に反転上昇となった生活娯楽関連サービス、卸売業、事業者向け関連サービスのグループに分けることができます。

 6月の第3次産業全体の前月比に対する上昇寄与は、後者の反転上昇業種の方が大分大きくなっています(後者の寄与合計は0.56%p、前者の寄与合計は0.28%pで、後者の半分)。

 その中でも、6月は生活関連娯楽サービスの上昇寄与が大きくなっていました。中でも娯楽業、特にスポーツ関係の個別系列が5月より上昇していました。このため、スポーツ関連産業活動指数は前月比13.9%上昇となっています。

 プロ野球観戦も前年同月比で2割増しという結果になっており、プロスポーツの興行は全体的に良かったようです。 

 医療,福祉は、今年の4月に大きな低下を見せましたが、その後2か月連続の前月比上昇で、安定的な上昇基調を維持しているということになります。

 卸売業については、6月の鉱工業出荷(速報)が2か月ぶりに前月比上昇となったこと、6月の輸出量が比較的好調であったこと(バランス表仮計算では、輸出向け出荷は前月比3.6%上昇、2か月ぶり)などから、2か月ぶりに上昇となっています。内訳をみると、輸出好調もあって各種商品卸売業、電子部品等のメーカー出荷が伸びており電気機械器具卸売業が、そして乗用車3車種ともに出荷が伸びた自動車卸売業などの上昇寄与が大きくなっていました。

 

 業種別の動きを四半期でみると、第3次産業活動指数の前期比上昇に対し、卸売業、事業者向け関連サービス、物品賃貸業の寄与が大きくなっており、他方、「金融業,保険業」「医療、福祉」の低下寄与が大きくなっています。「医療,福祉」が低下寄与となるのは珍しいことですが、それだけ今年4月の低下が大きかったということのようです。

f:id:keizaikaisekiroom:20160810140034p:plain

 また、鉱工業生産が前期横ばいに留まっているのですが、第3次産業活動指数でも製造業依存型事業所向けサービスが前期比マイナス0.3%低下であることに対し、非製造業依存型事業所向けサービスは前期比0.9%上昇となっており、事業所向けサービスの中でも、製造業と非製造業の動きの違いを見ることができる結果となっていました。

f:id:keizaikaisekiroom:20160810145341p:plain

 

 やはり、この面からも、平成28年の第2四半期は、サービス産業は、鉱工業に比較して好調だったと言えるかと思います。

 

 

f:id:keizaikaisekiroom:20160810135147p:plain

 

◎結果概要のページ

www.meti.go.jp

 

◎図表集スライドショー 

平成28年6月のサービス産業活動 図表集

 

 

◎「第3次産業活動指数についてネットで分かること」

サービス産業について知りたいあなたへ ~第3次産業活動指数についてネットで分かること~|その他の研究・分析レポート|経済産業省

 

 

◎データ冊子