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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

6月の鉱工業生産の基調判断は「一進一退だが、一部に持ち直し」へと、若干ながら上向き方向に変更。業種や財の一部に継続的な上向きの動きが出てきている。

 平成28年6月の鉱工業については、生産、出荷は2か月ぶりの前月比上昇でした。生産、出荷ともに、5月の低下幅を完全に補う程の上昇幅とまでは行きませんでしたが、比較的高めの回復を見せました。

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 今年の第2四半期の鉱工業生産は、5月の結果までですと2期連続の前期比低下という可能性もありましたが、結果的には、前期比横ばいに踏みとどまりました。第2四半期の出荷についても同様です。

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 在庫水準も第2四半期には前期末比低下となり、第1四半期に逆走し、在庫調整の進捗が危ぶまれましたが、第2四半期には、着実に在庫調整も進んでいたようです。

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 近時の鉱工業指数は、月々の上下動が大きいので、3か月移動平均や四半期の変動を見ると、業種別の生産では、輸送機械工業やはん用・生産用・業務用機械工業、化学工業の動きが4-6月期に上向いて来ています。
 需要先用途別の財分類の出荷では、資本財、特に輸送機械を除く資本財や非耐久消費財の出荷が、やはり4-6月期に上向いて来ているように見えます。

 月々の生産指数や出荷指数の動きは、まだ「上がっては下がる」の動きではありますが、均してみると、若干方向感が良くなってきている部分があるのも確かです。

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 先行き見込みについては、7月の生産見込みは前月比2.4%上昇ですが、報告された回答から傾向的なバイアスを除去した補正値では、前月比0.9%上昇程度になるものと計算されます。8月の生産予測は補正なしで前月比2.3%上昇となっています。

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 向こう2か月の生産のけん引役は、はん用・生産用・業務用機械工業です。確かに、輸送機械工業の生産計画も堅調ですが、財別分類の生産計画を見た場合、輸送機械を除く資本財が2か月連続で上昇見込みとなっており、設備機械類の生産計画が好調であることが分かります。

 また、今回の予測調査の結果では、7月見込みが前回調査よりも上方修正されました。これは、2年5か月ぶりのこととなります。また、8月の生産計画水準は、3か月ぶりに前年同月実績を5%以上、上回るものとなっており、企業の生産計画が多少強気になっていることが伺えます。

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 今年の第1四半期に鉱工業生産、出荷ともに前期比マイナスで、さらに5月に生産、出荷が大きな前月比低下を見せたことから、2四半期連続の鉱工業生産の前期比マイナスも危ぶまれましたが、何とか持ちこたえています。均してみると、上向きの動きを見せている業種や財も出始めており、7月、8月の生産計画も多少「強気」となっています。

 これらの状況を踏まえ、6月の鉱工業生産の基調判断について「一進一退だが、一部に持ち直しの動き」と良い方向に見直したいと思います。

 

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◎結果概要のページ

www.meti.go.jp

 

◎鉱工業図表集スライドショー

 

◎データ冊子

 

◎鉱工業指数 しくみと見方-入門スライド