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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

鉱工業とサービス産業の反動的な低下により5月の全産業活動指数は3か月ぶりの低下

 平成28年5月の全産業活動指数は、指数値102.1、前月比マイナス1.0%と3か月ぶりの低下となりました。このところ前月比の変化幅がやや大きくなっていますが、指数値102~103の間で上昇・低下を繰り返す状態が続いています。 
 なお、全産業活動指数の平成28年1~3月期の指数値は、102.3でした。よって、計算上では6月の季節調整済指数が101.9(前月比マイナス0.2%低下)以上となれば、4~6月期が前期比でプラスとなります。

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 5月の結果を産業別にみると、鉱工業生産と第3次産業活動(サービス産業活動)ともに、前月比低下寄与マイナス0.5%ポイントと、珍しく影響度合いがほぼ揃っていました。

 鉱工業生産は、化学工業、はん用・生産用・業務用機械工業などが低下寄与となり、前月比マイナス2.6%低下と3か月ぶりの低下となりました。事前の予測調査の結果からすると想定外に大きな低下で、指数値は昨年の最低値を下回りました。

 サービス産業活動は、前月4月に高水準となった対事業所サービスが反動的に低下したため、前月比マイナス0.7%と2か月ぶりの低下となりました。ただし、指数値は、今月の水準を上回るのがリーマンショック前、消費増税前の駆け込み需要期と今年に入ってからの時期に限られ、比較的高いレベルにあり、水準的には堅調と言えそうです。

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 5月の建設業活動は、前月比1.5%と2か月連続の上昇となりました。

 内訳業種の動きをみると、公共・土木の前月比上昇寄与が大きくなっています。公共・土木は四半期でみると28年1~3月まで3期連続低下と弱い動きとはなっていましたが、年度の切り替わった足下では2か月連続上昇と下げ止まっています。

 このほか、民間・建築非住宅も2か月連続上昇と、建設全体に上昇寄与しています。公共・土木と並ぶ建設業活動の主力である民間建築・住宅は前月まで4か月連続上昇のあと、今月は前月比横ばいで上昇一服となっています。民間建築・住宅に関しては、先行性のある住宅着工統計をみても、5月の新設着工統計が5か月連続の前年同月比増加と持ち直しの傾向が続いています。

 

 平成28年5月の全産業活動は、鉱工業生産とサービス産業活動の低下により、3か月ぶり前月比低下となりました。

 全産業活動は前月4月に指数水準103.1と消費税率引き上げ前の駆け込み需要期を除いた平時としては高水準となったものの、5月は鉱工業生産とサービス産業活動の両方、特に対事業所サービスが高すぎた4月の水準から反落した結果、引き続き一進一退の状態から抜け出すことはありませんでした。

 今年に入って、鉱工業生産もサービス活動も月々の振幅が大きく、動きが読みにくくなっています。3か月平均で均してみると、昨年第4四半期から今年の第1四半期に低迷から少し回復しているという感じになります。

 

 

◎結果概要のページ  

www.meti.go.jp

 

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◎データ冊子