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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成28年Ⅰ期のグローバル化比率(季節調整後)の推移を業種別に見ると、輸送機械工業は引き続き上昇傾向だが、他の業種では横ばい。逆輸入比率は全体的に低下傾向。

ミニ経済分析 グローバル出荷指数

 グローバル出荷指数を用いて、製造業のグローバル化の状況を推し量ることのできる「グローバル化比率」を計算することができます。しかし、このグローバル化比率の推移を見ると、それ自体に季節変動が存在しているようです。季節変動が存在すると、その各期の値の比較、特に前期の数値との比較は、単純にはなしえないということになります。

 そこで、グローバル化比率自体に季節調整を施し、各期の比率の状況を時系列で比較できるようにすることを試みました。

 ただし、実際の比率に季節調整を施した結果、その値とは異なる比率の数値を計算することにはなりますが、その数値自体には意味はなく、あくまで過去の各期の数値とのレベル比較にしか意味はありません。よって、グローバル化比率の数字自体は、季節調整前の原指数で計算したものを参照していただく必要があることに注意が必要です。

 

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 季節調整後のグローバル化比率で、平成28年Ⅰ期のレベルを評価すると、出荷海外比率は過去最高、海外市場比率も過去最高になっています。他方、季節調整後の逆輸入比率の推移をみると、平成27年Ⅱ期以降、一段とレベルが下がり、低下傾向となっています。

 製造業の供給面、需要面でのグローバル化は進んでいますが、日本向けのビジネスは低下しているようです。

 

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 季節調整後の出荷海外比率を業種別に比較すると、出荷海外比率が最も高い輸送機械工業の比率は、順調に上昇を続けています。

 他方、輸送機械工業に次ぐ高さである電気機械工業の出荷海外比率は、平成15年Ⅱ期をピークに低下傾向となっています。確かに、平成26年Ⅲ期に向かって若干比率が上昇する時期もありましたが、その後、緩やかに電気機械工業の出荷海外比率は低下しています。はん用・生産用・業務用機械工業においても、同様な傾向が見られます。

 化学工業では、緩やかな上下動はありながらも、出荷海外比率が上昇しており、国内における生産能力の削減とともに、海外生産の割合が高くなっていることが分かります。

 

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 季節調整後の海外市場比率を業種別に比較すると、こちらでも最も高い水準にある輸送機械工業の海外市場比率が、勢いの振れは見せながらも、順調に上昇を続けており、過去最高のレベルになっています。

 化学工業でも海外市場比率が上昇しており、前期よりも上昇となり、こちらも過去最高のレベルになっています。

 逆に、電気機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業の海外市場比率は、横ばい又は非常に緩やかに低下しているようです。

 主要4業種以外の業種でも、海外市場比率は緩やかな上昇傾向で推移しており、過去最高となっている輸送機械工業にけん引される形で、日本の製造業の海外市場比率は緩やかに上昇しています。

 

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 季節調整後の逆輸入比率では、平成28年Ⅰ期に多くの業種で逆輸入比率が前期に比べ低下していました。主要4業種の中では、輸送機械工業、電気機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業の3業種で逆輸入比率が低下していました。

 

 季節調整後のグローバル化比率では、輸送機械工業の出荷海外比率、海外市場比率が過去最高となり、この業種が製造業全体の動きを生み出していました。他の業種では、供給と需要の両面でグローバル化比率が上昇しているということではなさそうです。また、海外出荷において日本向けが前年同期比で低下していたように、海外生産したものを日本に持ち帰るという逆輸入は、ここ2年ほど緩やかに低下してきています。

 

 

 

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◎グローバル出荷指数とは?

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◎ミニ経済分析のページ

グローバル出荷指数(平成22年基準)について(平成28年Ⅰ期(第1四半期))|その他の研究・分析レポート|経済産業省

 

 

◎スライドショー 

 

 


 

◎ミニ経済分析の一覧表

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