経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

4月の全産業活動指数は内訳3業種の上昇により大きく上昇。停滞感のあった前月までの状況とは異なる印象を受ける結果

 平成28年4月の全産業活動指数は、指数値103.4、前月比1.3%と2か月連続の上昇となりました。前月比上昇幅1.3%は、消費税率引上げ前で需要がかさ上げされていた時期の平成 26年3月(1.6%)以来の大きさです。

 全産業活動はここ半年ほど前月比の上昇・低下が毎月のように入れ替わる一進一退の状態が続いています。しかし、 この大きな上昇により、指数水準は103.4となり、消費税率引上げ後のピークだった昨年10月の103.0を超えました。この指数水準を上回るのは、平 成26年3月、同1月(105.0、104.0)、さらに遡るとリーマン・ショック期の平成20年10月(104.3)以前であり、平時としては高い水準 といえます。

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 4月の全産業活動指数を産業別にみると、3業種がそろって上昇しました。 全産業活動は、前月3月も鉱工業生産の大きな上昇にけん引され小幅上昇でしたが、今月は、前月低下した第3次産業活動(サービス産業活動)と建設業活動 が、それぞれ大きな上昇に転じ、全産業活動をそれぞれ押し上げました。

 全産業活動指数のウェイトの7割以上を占める第3次産業活動は、今月は機 械器具卸売業(特に産業用)、土木・建築サービス業、受注ソフトウェアといった各投資分野に関連するサービス(投資向けサービス)が急上昇し、前月比 1.4%と大きな上昇となりました。

 このため、全産業活動に対する第3次産業の上昇寄与は約1%ポイントと非常に大きくなっています。

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 建設業活動も、前月比2.4%と大きな上昇となりました。

 内訳をみると、 今月は公共・建築以外の各部門が前月比上昇となりましたが、特に、公共・土木が前月比3.9%、民間・土木も前月比7.1%の上昇と、土木工事の上昇が、 建設業活動を押し上げました。

 ただし、土木工事については、公共、民間両部門とも前月の水準がやや低くなっていましたので、反動増という面もありそうで す。他方、公共・土木と並ぶ、建設業活動の主力部門である民間住宅は4か月連続上昇と、このところ堅調に推移しています。

 

 前月3月は輸送機械工業の好調などにより大きく上昇した鉱工業生産は、4月は地震の影響もあり前月比0.5%と小幅な上昇にとどまりました。

 平成28年4月の全産業活動は、第3次産業活動と建設業活動の大きな上昇と、鉱工業生産も小幅ながら上昇が続いたことにより、消費税率引き上げ直前に匹敵する大きな前月比上昇となり、停滞感のあった前月までの状況とは異なる印象を受ける結果となりました。

 

◎結果概要のページ

www.meti.go.jp

 

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◎データ冊子