経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

鉱工業生産の前期比マイナスを、第3次産業活動(サービスビジネス)で補えず、産業全体で見ると、あまり活況とは言えなった平成28年1-3月期の産業活動

 経済解析室で毎月作成している全産業活動指数などの経済指標が、平成28年1-3月期にどのような動きを見せていたのでしょうか?
 各指標の平成28年第1四半期の動きをグラフや表でビジュアルに表現したミニ経済分析「鉱工業指数と第3次産業活動指数からみた平成28年1~3月期の産業活動」をホームページに公開しました。

 

 平成28年1-3月期の全産業活動指数は指数値102.2、前期比マイナス0.1%の低下となりました。27年10-12月期はマイナス0.2%低下ですので、低下幅は小幅ですが2四半期連続の低下です。さらに遡ると27年4-6月期から4四半期連続でプラスがないという状況です。月次でみるよりも、四半期でみた方が、弱い動きが続いていることが鮮明になります。

 産業別にみると、ここ1年(4四半期)間、鉱工業生産の前期比は4四半期中3回低下しており、全産業活動を最も押し下げています。この1-3月期についても、前期比マイナス1.0%の低下でした。特に、鉱工業生産を低下させたのは、やはり輸送機械工業でした。部品工場の事故によって、サプライチェーンが途切れ、今年の2月に数万台規模の計画減産がなされたことが響きました。

 また、東アジアの旧正月のために各地のエレクトロニクス関係工場が操業を止めたこと、そしてスマートフォンの生産の勢いが鈍化していたことで、日本からの電子部品の輸出が減少し、電子部品・デバイス工業の1-3月期の生産も低下しました。

 

 ウェイトの大きい第3次産業活動指数も、この4四半期の間、指数値103.3~103.4の狭い範囲での横ばい推移となっています。その中でも、今年の第1四半期は、2期ぶりに前期比0.2%上昇とはなりましたが、当期の鉱工業生産による落ち込みをカバーすることができませんでした。

 1―3月期の上昇業種では、恒常的に活動レベルが上昇している「医療,福祉」の上昇寄与が大きかったのですが、機械設計業などがけん引役となって事業者向け関連サービスも前期比プラスでした。他方、小売業や生活娯楽関連サービスが前期比マイナスとなり、第3次産業活動の伸びを押さえ込んでしまいました。このデータからも、個人消費が弱含んでいたことが分かります。

 

 これらのほか、建設業活動指数の推移や、製造業の稼働率、生産能力の動きについてもグラフ等でご案内しているスライド資料をアップしておりますので、是非お目通しいただければと存じます。

 

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