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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

実は、中国における我が国現地法人の売上高は2015年第4四半期に前年同期比0.9%と5期ぶりのプラスとなりましたが、先行き期待感は鈍っています。

ミニ経済分析 輸出不振 鉱工業出荷内訳表

 前のエントリーでは、2015年第1四半期以降の中国向け出荷の低下に大きく影響を及ぼしている「電子部品・デバイス工業」と「輸送機械工業」に焦点を当て、それぞれの内訳業種や内訳品目の中国向け出荷の動向を確認しました。

 

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 今回は、中国における我が国現地法人の動向を見ていきたいと思います。

 

 経済産業省の「海外現地法人四半期調査」によると、2015年の中国における我が国現地法人の売上高(速報値)は約2,253億ドルでした。そのうち、44.9%を「輸送機械」、26.2%を「電気機械」(電子部品・デバイスを含む)が占めています。
 2015年第4四半期の主要業種別の売上高(速報値)を見てみると、小型乗用車に対する減税実施等を背景に、「輸送機械」が前年同期比19.8%と大幅に増加しました。これがけん引し、売上高全体は同0.9%と5期ぶりのプラスとなりました。

 一方、「電気機械」は6期連続で減少するなど、他の主要業種は減少しています。

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 次に、中国における我が国現地法人の先行きDIの推移を見てみます。
 中国における我が国現地法人の「全体」、「輸送機械」、「電気機械」、「はん用・生産用・業務用機械」、「化学」について、売上高と従業者数と設備投資額の先行きDIの推移(後方4期移動平均)を見てみると、全てにおいて、先行きDIのプラス幅が縮小傾向となっており、先行き期待感は鈍っています。

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 最後に、中国の生産動向を確認してみます。
 中国の鉱工業生産指数の伸び率は鈍化傾向が続いています。

 中国のエレクトロニクス産業を代表する品目のうち、「携帯電話」、「電子コンピュータ」について、それぞれの生産量の動向を見てみると、「電子コンピュータ」は2014年12月以降、累積値ベースで前年同月比マイナスが続いています。

 「携帯電話」は2015年3~9月までマイナスでしたが、10月以降はプラスとなっています。

 「自動車」も2015年8~10月にかけてはマイナスでしたが、11月以降はプラスに転じています。

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 以上見てきたように、中国における我が国現地法人の売上高は、小型乗用車に対する減税実施等を背景とした「輸送機械」の伸びによって、2015年第4四半期に前年同期比0.9%と5期ぶりのプラスになりました。

 しかしながら、現地法人の先行きDIのプラス幅は縮小傾向にあり、先行き期待感は鈍っています。中国の鉱工業生産指数の伸び率も鈍化傾向が続いていることから、引き続き動向を注視していきたいと思います。

 

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◎ミニ経済分析のページ 

5四半期連続の低下となった中国向け出荷|その他の研究・分析レポート|経済産業省

 

◎スライドショー 

  

 

◎ミニ経済分析の一覧表

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