経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

カプセルトイ(ガチャガチャ)は輸入中心(玩具の総供給の推移)

 突然ですが、ガチャガチャ・ガチャ・ガシャポンなどと言われる「カプセルトイ」を多く見かけませんか。多くのカプセルトイ(台)を一同に集めたイベントも開かれるほどです。中身はフィギアや身の回り品など多種多様でどれも精巧にできていて技術の高さに驚かされます。1回当たりの値段もまちまちです。

 カプセルトイは、小型自動販売機の一種で、硬貨を入れレバーを回すとカプセル入りの玩具などが出てくるもの、またその取り出した玩具を指します。1977年(昭和52年)に自動販売機によるカプセル玩具が販売されました。

 一般社団法人日本玩具協会の2014年度国内玩具市場規模によると、2014年度のカプセル玩具の国内市場規模は319億円で前年度比115.0%と大きく伸びていたとのことです。

 では、このカプセルトイの中身はどこで作られているのでしょうか。

 2015年の「貿易統計」(財務省)で玩具のうち、「その他のもの(3がん具(人間以外の生物又は動物を模したものに限る。))」の輸入元(原産国)、つまりフィギュアの輸入元を見てみると、約6割が中国からの輸入で、これにフィリピン、ベトナムが続いています。

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 鉱工業指数では、「電子・電動玩具」と「プラスチックモデル」を代表性のある品目として合算し、「玩具」という指数を集計しています。この「玩具」の供給が国産品なのか輸入品なのかを、鉱工業出荷指数と貿易統計を再編集して国産と輸入の別が分かる「鉱工業総供給表」で確認してみます。

 2015年の玩具総供給指数は54.4(前年比▲17.7)で、2010年以降最も低い水準となりました。5年間でほぼ半分になっているということになります。

 「総供給」を「国産」と「輸入」に分けてそれぞれの割合をみたところ、国産が4.9%であるのに対して、輸入は95.0%となっており、輸入の割合は2010年以降最も高く、玩具の総供給は圧倒的に輸入ということのようです。

 

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 更に、「鉱工業総供給表」を用いて、どの地域からの輸入が多いのか見てみたところ、玩具の2010年基準のウェイト(※)118.36のうち、中国のウェイトが「103.13」と90%近くを占めており、圧倒的です。しかし、2015年の玩具の中国からの輸入量の指数は、39.9と、5年前の4割以下に低下しています。

 逆に、2015年の玩具の輸入元として指数レベルが高いのは、ASEANが168.2、欧州が155.2と目立って水準が高くなっています。

 特に、ASEANの2015年第4四半期の指数値(季節調整済指数)は210.1と200を超えるほどに指数値が上昇していました。これは、ASEANからの玩具の輸入量が、5年前の平均的水準の倍になっているということを意味します。

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 玩具の日本市場への供給元としては、まだ中国が圧倒的とは言え、欧州やASEANの伸びが顕著です。玩具の世界ではいち早く「チャイナ+1」になっていることを感じる結果でした。

(※)地域別仕入れ先ウェイトは米国、欧州、ASEAN、中国、台湾、韓国の合計。

 

<参考>関連しているものとしてこちらも御覧下さい。
「プラモデルの出荷動向」(2015/9/2ひと言解説)

www.meti.go.jp

 

 

 

◎ひと言解説の一覧表

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