経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

3月の全産業活動指数は小幅上昇。閏年分を調整した、平成28年第1四半期は2期連続の前期比低下で、「このところ弱い動き 」

 平成28年3月の全産業活動指数は、指数値102.0、前月比0.1%と小幅な上昇となりました。前月比上昇は2か月ぶりで、昨年9月以降、上昇と低下がほぼ毎月入れ替わる一進一退の動きが続いています。 前年同月比はマイナス0.1%低下となりました。昨年12月以降の4か月間のうち、2月を除く3か月で前年同月比低下と、足下で指数水準が前年を下回る状況が目立つようになっています。

f:id:keizaikaisekiroom:20160523141316p:plain

 

 3月の全産業活動指数の前月比低下を産業別にみると、第3次産業活動(サービス産業活動)、建設業活動が前月比低下となりましたが、鉱工業生産が比較的大きめの上昇となり、全産業活動をプラスに引き上げました。

 第3次産業活動は、金融業,保険業、卸売業などが全体を押し下げ前月比マイナス0.7%の低下となりました。

 他方、前月2月に大きく低下した鉱工業生産は、3月は輸送機械工業、特に普通乗用車の上昇により一転、前月比3.8%の上昇となりました。しかしながら、3月の上昇幅は2月の低下幅に比べると物足りないものでした。

 

f:id:keizaikaisekiroom:20160523141355p:plain

 建設業活動はマイナス1.6%と2か月連続の低下です。主力の公共土木が前月比マイナス2.4%と2か月連続の低下、四半期でみると3四半期連続の前期比低下と停滞しており、建設業活動の足を引っ張っています。このほか、今月はこれまで堅調に推移していた民間土木(民間の鉄道事業者や電力事業者などの土木工事)が4か月ぶりに前月比低下、低下幅もマイナス6.8%と大きく、公共土木に次ぐ低下寄与となっています。

 

今年の1ー3月期を四半期でみると、全産業活動指数は指数値102.2、前期比マイナス0.1%の低下となりました。27年10-12月期はマイナス0.2%低下ですので、低下幅は小幅ですが2四半期連続の低下です。さらに遡ると27年4-6月期から4四半期連続でプラスがないという状況です。月次でみるよりも、四半期でみた方が、弱い動きが続いていることが鮮明になります。

産業別にみると、ここ1年(4四半期)間、鉱工業生産の前期比は4四半期中3回低下しており、全産業活動を最も押し下げています。他方、ウェイトの大きい第3次産業活動も指数値103.3~103.4の狭い範囲での横ばい推移となっており、鉱工業生産による落ち込みをカバー出来ていない状況です。

来月公表の4月分以降は、4月14日以降に発生した「熊本地震」の影響が現れてきますので、引き続き動向を注視していきたいと思います。

 

f:id:keizaikaisekiroom:20160523141546p:plain

f:id:keizaikaisekiroom:20160523142108p:plain

 

◎データ冊子PDF