経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

3月の稼働率は鉱工業生産の上昇とともに、前月比上昇。しかし、特に機械工業の稼働率は、前年3月の水準から1マイナス1.5%の低下となり、振るわない。

 平成28年3月の製造工業稼働率指数は97.5で、前月比3.2%上昇と2か月ぶりの前月比上昇となりました。3月の鉱工業生産指数が、前月比で3.8%上昇となりましたので、生産の上昇、すなわち稼働率の上昇ということになっています。

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 稼働率指数を機械工業と非機械工業とでみると、機械工業の稼働率は前月比4.3%上昇、非機械工業の稼働率も前月比2.3%上昇でしたので、比較的、機械工業の稼働率が上昇していることが分かります。

 とはいえ、機械工業の稼働率の前年同月比はマイナス1.5%低下となり、これで15か月連続の前年同月比低下ということになります。昨年の同時期の稼働率指数が100を超えていたのに比べ、足元の機械工業の稼働率は、相当見劣りすると言わざるを得ません。

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 この稼働率と生産能力の関係を描いた散布図を見てみると、平成27年第4四半期から今年第1四半期への動きでは、あまり大きな変化は見られません。昨年第4四半期の稼働率指数は97.9、生産能力指数は95.0ですが、今年第1四半期の稼働率指数は97.3、生産能力指数は94.8ですので、散布図上では、点が左下方に動いていることになります(望ましい動きは、生産能力、稼働率ともに上昇する右上方への移動)。

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 この循環図(散布図)でみたときに、ここ10年ほどの期間で、生産能力指数が本格的に上昇したのは、平成17年第1四半期から平成20年第1四半期の期間でした。生産能力指数が上昇局面に転換した平成17年第1四半期の稼働率指数は110前後でした。平成28年第1四半期の稼働率指数は97.3に留まり、まだかなり差があり、平成28年第1四半期は、過去の生産能力増強への転換局面からは、かなり差のある状態という評価になります。

  

 

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◎結果概要のページ

www.meti.go.jp

 

 

◎鉱工業図表集スライドショー

 

 

◎データ公表冊子

 

 

◎「生産能力・稼働率って何ですか?」

(生産能力・稼働率指数とは何かということを御案内するスライド資料です)