経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

鉱工業生産の低下に併せて、平成28年2月の稼働率も前月比で大きく低下。1,2月平均の稼働率は、過去の生産能力上昇局面からかなり遠い状態。

 平成28年2月の製造工業稼働率指数は94.5で、前月比▲5.4%低下と2か月ぶりの前月比低下となりました。2月の鉱工業生産指数が、前月比で▲5.2%低下と大きく低下していましたので、生産の低下、すなわち稼働率の低下ということになっています。

 

 稼働率指数を機械工業と非機械工業とでみると、機械工業の稼働率は前月比▲7.3%低下と製造工業全体の稼働率よりも大きく低下しています。

 逆に、非機械工業の稼働率も前月比▲2.1%低下ではありますが、製造工業全体の稼働率低下に比べると、小幅な低下となっており、2月は、機械工業の稼働状況が大きく悪くなっていることになります。

 機械工業の稼働率は前年同月比も▲4.8%低下となり、前年同月比低下も、これで14か月連続となります。昨年の同時期の稼働率指数が100を超えていたのに比べ、相当見劣りすると言わざるを得ません。

 

 この稼働率と生産能力の関係を描いた散布図を見てみると、平成27年第4四半期と今年1月、2月平均の点の位置の比較では、あまり大きな動きは見られません。

 昨年第4四半期の稼働率指数は97.9、生産能力指数は95.0ですが、今年1、2月平均の稼働率指数は97.2、生産能力指数は94.9ですので、散布図上では、点が左の方にうごいていることになります。

 1月分のみのデータでは、この点が右下方向つまり、稼働率は改善するも生産能力は低下するという方向に動いていたことになりますが、1、2月平均で今年の第1四半期を代表させてみると、昨年第4半期から状況が良くなっているということにはなりません(生産能力指数は横ばいで、稼働率指数は低下)。

 

 この循環図(散布図)でみたときに、ここ10年ほどの期間で、生産能力指数が本格的に上昇したのは、平成17年第1四半期から平成20年第1四半期の期間でした。生産能力指数が上昇局面に転換した平成17年第1四半期の稼働率指数は110前後でした。

 平成28年1、2月平均の稼働率指数は97.2に留まり、まだかなり差があり、平成28年第1四半期は、過去の生産能力増強への転換局面からは、かなり差のある状態という評価になります。

 

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