経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

今年1月の輸出向け出荷を確認してみると、米国向けは耐久消費財が、中国向けは生産財が、仕向け先別出荷のけん引となった。

 出荷内訳表の輸出向け出荷の仕向け先別の結果を見てみます。
 1月の輸出向け出荷前月比4.1%上昇に対して、東アジア向けが3.76%ポイント、特に中国向けが2.53%ポイントの上昇寄与となっています。また、米国向けも1.70%ポイントの上昇寄与となっており、米中双方に向けた輸出向け出荷が全体を押し上げていました。

 

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 1月の輸出向け出荷を押し上げた米国向けと中国向けの出荷の財別分類を見てみます。

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 1月の米国向け出荷は前月比11.4%上昇と大きく上昇しています。このうち、最終需要財が前月比18.2%上昇、生産財は前月比▲0.4%低下でした。
 最終需要財の米国向け出荷をけん引していたのでは、耐久消費財で、前月比19.9%上昇で、米国向け出荷の前月比上昇の半分を説明することができます。乗用車の米国向け出荷は前月比26.8%上昇となっており、これが全体をけん引しています。

 

 1月の中国向け出荷は前月比10.0%上昇と大きく上昇しています。このうち最終需要財は前月比▲9.1%低下、生産財は14.7%上昇でした。米国向けとは逆の結果となっています。
 特に低下寄与が大きいのが資本財ですが、輸送機械工業を除いた資本財では前月比0.7%上昇となっています。中国向けの資本財出荷を押し下げていたのは、船舶・同機関で、前月比43.4%の低下となっていました。

 船舶等を除外した輸送機械工業、つまり自動車関連の輸送機械工業の中国向け出荷も1月は前月比低下ですが、これは主に自動車部品の低下によるものであり、最終財である乗用車やバスの出荷は増えています。

 生産財については、必ずしも突出して上昇寄与の大きい業種はなく、非鉄金属製品工業、電子部品・デバイス工業、化学工業、石油・石炭製品工業といった業種において、中国向けの生産財出荷が増加していました。中国の製造業の先行きについての懸念が言われますが、こと今年の1月の工業原材料の中国向け出荷には、春節前の「駆け込み」なのか、幅広く勢いがあったようです。

 

 

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