経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成28年1月のサービスビジネス(第3次産業活動)の基調は、「一進一退ながら一部に弱さがみられる」と余り良くない(判断据え置き)。今年の産業活動のスタートは余り勢いのあるものではなかった。

 平成28年1月の第3次産業活動指数は、前月比1.5%上昇と3か月ぶりの前月比上昇となりました。指数水準も104.1と、大きく上昇した昨年10月と同じ指数値となっています。


 ただ、業種の動きをみても、前月比上昇業種8業種のうち、卸売業を除く7業種が2か月ぶり、3か月ぶり(運輸・郵便業は4か月ぶり)に反転上昇している業種であり、11月、12月の不活発な状態からの回復でしかありませんでした。

 そのためもあり、第3次産業総合の3か月移動平均は、前月比横ばいとなり、かろうじて3か月連続のマイナスは避けられましたが、基調として良くなっているとは評価できません。

 

 また技術的な問題として、来月4月に公表する平成27年分及び今年1月の指数については、最新のデータで季節調整をかけ直す年に1回の年間補正を施しますが、この補正後の1月分の数値を暫定的に試算すると、今回の公表値104.1から大きく103台に低下することが分かっています。

 こちらの値の方が技術的にはより正確な値ということになりますので、この値も視野に入れながら、1月のサービス産業の動向を評価することが必要です。

 
 今年の1月は対事業所サービスが反動増的な動きにより3か月ぶりに増加となりましたが、生活娯楽関連サービス、そして、し好的個人向けサービスが、平成23年の東日本大震災直後の水準以来の水準に落ち込んでいます。個人消費の動向について懸念される結果となっています。

 こういった状況を踏まえ、平成28年1月の第3次産業(サービス産業)の基調判断については、「一進一退ながら一部に弱さが見られる」と、先月下方修正したものを据え置くことします。

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 さて、鉱工業生産指数の1月確報値(速確差なし)と第3次産業活動指数を加重平均して、ほぼ産業活動の9割をカバーする統合指数を計算できます。

 


 平成28年1月の統合指数は、鉱工業生産指数が前月比3.7%上昇、第3次産業活動が前月比1.5%上昇と両産業揃っての前月比上昇、それも上昇幅としては大きめの上昇となっています。そのため、統合指数も前月比2.0%上昇と3か月ぶりの前月比上昇となりました。寄与的には、第3次産業の上昇寄与が、鉱工業生産の上昇寄与を若干上回っていました。

 

 ただ、1月の鉱工業生産についての基調判断も「一進一退」の据え置きで、1月の第3次産業についても「一進一退ながら一部に弱さがみられる」との据え置きとなっています。製造業もサービス業も3か月以上継続的に前月比が上昇するということがなく、上がっては翌月、翌々月には下がって、指数値が元に戻ってしまうということが繰り返されています。
 鉱工業生産は上下動しながらゆっくり低下するという様相ですし、第3次産業活動は上下動しながら緩慢に上がるという感じでしたが、昨年末から1月にかけては水準が低下しつつあるようなグラフの動きとなっています。

 このように、1月の統合指数の動きは一見好調に見えますが、それぞれの指数の動きをよく見ると、先月に引き続き高い評価を下すことができない結果となりました。

 

 

◎結果の概要ページ

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◎「第3次産業活動指数についてネットで分かること」

(うえの結果概要ページなど3次指数のホームページの使い方を説明しています)

 

◎第3次産業活動指数パンフレット(平成28年3月版)

 

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