経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成28年1月の主要月次経済指標のまとめ資料-低迷している個人向けサービス産業、生活娯楽関連サービスが昨年から今年初めに大きく低下しています。

 主要な月次経済指標である鉱工業指数、小売販売額、第3次産業活動指数の平成28年1月分の結果を整理した資料です。

 今年の1月には、個人向けサービスのうち、選択性の強い「嗜好的個人向けサービス」が前月比マイナス0.5%低下(2か月連続)と、対事業所向けサービスや非選択的個人向けサービスと異なる動きとなっていました。そこで、「個人向けサービス」の指数の動きを確認してみました。 

 まず、各指標の基調判断については、鉱工業生産は「一進一退」で、小売販売額も「一部に弱さがみられるものの横ばい圏」で、第3次産業活動指数は「一進一退ながら一部に弱さがみられる」と、3指標ともに据え置きとなりました。
 各産業ともの芳しくない結果となっています。特に、1月単月の前月比上昇幅が大きい鉱工業生産は2月の先行き予測が悪く、同じく第3次産業活動も昨年の11月、12月の落ち込みからすると力強さに欠けます。総じて、平成28年1月の産業活動は総じて勢いにかける結果になっていると思います。

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 第3次産業活動指数の「広義対個人サービス」活動指数は、消費税率引上げが実施された平成26年以降、伸び悩んでいます。

 内訳をみると、医療,福祉などを含む生活必需的性格の強い「広義非選択的個人向けサービス」は上昇していますが、娯楽業などを含む選択性の強い「広義し好的個人向けサービス」が平成26年以降低下していることが分かります。

 「広義し好的個人向けサービス」活動指数は、平成25年から27年にかけて▲1.4%低下しており、その内訳業種別をみると、「不動産業」、「小売業」、「生活娯楽関連サービス」などが低下に大きく寄与していました。

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 低下寄与の大きかった内訳業種別に動きを確認します。

 広義し好的個人向けサービス内訳業種の「不動産業」は、消費税率引上げに伴う経過措置(平成25年9月30日までに契約すれば、引渡しが平成26年4月1日以降でも税率5%のまま)により、「マンション分譲(首都圏)」を中心に、平成25年9月にかけて大きく上昇しました。しかしながら、10月以降は低下傾向で推移しており、いまだ回復の兆しは見られない状態です。

 広義し好的個人向けサービス内訳業種の「小売業」は、消費税率引上げ前の駆け込み等により、平成26年3月に、家電大型専門店等を含む「機械器具小売業」を中心に大きく上昇しました。しかしながら、平成26年の4月の消費税率引上げ時に大幅に低下しており、いまだ消費税率引上げ前の水準には戻っていません。

 広義し好的個人向けサービス内訳業種の「生活娯楽関連サービス」は、平成27年11月に大幅に低下し、その後も低水準となっています。

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 家計消費に占めるサービスの割合は過半を超えている状況で、対個人サービス、特に景気状況や所得環境などの影響を受けやすいと考えられる「嗜好的個人向けサービス」が、昨年末から今年の初めにかけて良い数値となっていないというのは、気にかかります。

 

 

◎スライド資料

 まとめ資料のPDFファイルをこちらからダウンロードできます。

 

 

※各統計へは、こちらのページから。

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