経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

2月の生産見込みでは、1月の生産上昇分以上に低下する見込み。3月は増加する見込みであるが、そのレベルは高くない。

 平成28年2月実施の生産予測調査の結果です。

 2月生産見込み量の前月比は▲5.2%低下が見込まれています。

 生産予測調査は、企業の生産量の計画、見込み量を調査しているものなので、その報告値には、どうしても予測誤差が含まれています。この調査では、傾向的に上ぶれする予測誤差が含まれています。

 この公表時から、この傾向的な予測誤差分を除外する加工をした伸び率の試算を開始しました。

 

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資料:http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/reference/rev_forecast.pdf

 

 

 その結果では、最も可能性の高い2月の前月比は▲6.4%の低下となるものと計算されます。可能性が一定以上認められる範囲での最小の伸び率が▲7.3%低下、最大の伸び率が▲5.5%低下であり、いずれにせよ大きめの低下が見込まれています。

 

 

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 2月生産見込みの低下に最も寄与しているのは、輸送機械工業です。これは、御案内の自動車の計画減産分で、全体の低下分がほぼ相当する結果となっています。

 次に低下寄与が大きかったのは、電子部品・デバイス工業です。春節の影響で、東アジアの電子・電気機械工業の工場の操業が止まりましたので、部品類の出荷が出来なく影響がそのまま出ていますが、こちらは想定内なので、予測修正率もプラス0.4%と計画変更がされている訳ではありません。
 「はん用・生産用・業務用機械工業」については、納期の後ろ倒しなどによって、2月の生産計画が減り、3月の生産が増えるということのようです。

 

 3月予測については、2か月先となると不確定要素が大きいので、傾向的な誤差の除去は、今回はできておりません。

 調査結果そのままで伸び率を計算すると、3月の生産は前月比3.1%上昇となります。

 2月の生産低下幅からすると、3月の上昇幅は物足りないと言わざるを得ません。

 この予測値から更に、予測の下方修正と実績での下方修正がなされるのが通例ですので、ここから更に生産のレベルは下がることになる可能性が高いです。

 3月の生産予測を上げているのは、圧倒的に輸送機械工業です。2月の計画減産で生産されなかった分が、そのまま3月分の生産計画に上乗せされているようです。

 また、「はん用・生産用・業務用機械工業」については、先ほど言いましたように、2月納期の生産が延期になった分などで生産が増えるとのことです。

 さて、電子部品・デバイス工業の3月生産予測です。

 鉱工業を素材型と加工型に分けて見た場合、在庫が貯まり気味になっている素材型業種の生産予測が3月にマイナスになる一方で、加工型(機械系)の生産予測は概ねプラスとなっています。しかし、電子部品・デバイス工業の3月の生産予測は前月比▲3.8%低下となっています。春節明けで工場が再開されても、発注の勢いは戻ってこないようです。電子部品・デバイス工業の3月の生産予測の水準も、前年同月実績から▲9.7%低下と大きく低下しており、電子部品・デバイス工業生産の先行きは芳しくありません。

 

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◎結果の概要

www.meti.go.jp

 

◎データ冊子

 

◎図表集

 

◎しくみと見方