読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

個人向けサービスのうち、変動の大きい「し好的個人向けサービス」の昨年の推移は低下基調であり、2015年12月の水準は消費増税直後のレベルにまで低下。

 平成27年12月の第3次産業指数を対個人と対事業所に分けて集計したものをみると、12月では、対事業所サービスが前月比▲0.8%低下、対個人サービスが前月比▲0.5%低下と、ともに2か月連続の低下となりました。

  

 2か月連続でともに前月比低下とはなっていましたが、12月の全体低下への影響度(前月比寄与)では、対事業所サービスの低下寄与が大きくなっていました。11月には、対個人サービスの低下寄与が大きくなっていたこととは対照的です。

f:id:keizaikaisekiroom:20160215164150p:plain


 対個人サービスは、必需的性格の強い「非選択的個人向けサービス」と景気変動との関係が強い「し好的個人向けサービス」に分けられますが、12月では、非選択的個人向けサービスが前月比▲0.6%低下、し好的個人向けサービスが前月比▲0.3%低下と、こちらもやはりともに2か月連続の低下となっていました。

 

 対事業所サービスの低下を招いているのは、建設コンサルタントや株式取引である「流通業務」といった、業種別指数で低下寄与の大きかった業種のサービスビジネスでした。企業の投資向けサービスも前月比▲2.1%低下と3か月ぶりに前月比低下となりました。
 対事業所サービスは、平成27年第2四半期に若干の前期比低下を見せましたが、四半期で見ると、順調に上昇していたと言えます。前年比でみても1.0%上昇であり、一昨年末の水準を上回る状態で1年間推移していました。

 しかし、11月、12月と2か月連続前月比低下であり、方向感としては余りよくありません。

 

 対個人サービスのうち、し好的個人向けサービスの低下を招いているのは、マンション分譲業やプロスポーツでした。プロスポーツについては、近時スポーツ全体を押し上げていた相撲の場所がなかったことや、サッカーなどがオフシーズンに入ったことなどの影響です。

 マンション分譲業については、価格上昇の影響から需要が減退していたようです。

 また、小売業全体では、前月比横ばいでしたが、内訳では、自動車小売業と機械器具小売業が前月比低下となっていました。

 生活娯楽関連サービスのうち、美容業や遊園地・テーマパーク、ゴルフ場などは前月比上昇となっていました。一方、住宅関係や自動車、家電製品といった家計の高額取引が停滞していたことになります。

 

 少しまとめてみます。

 対事業所サービスは、昨年6月から10月まで5か月連続で前月比マイナスがない状態でしたが、11月、12月と2か月連続で前月比低下となり、方向感が悪くなっています。
 し好的個人向けサービスは、昨年10月に前月比が大きく上昇しましたが、11月に大きく低下し、12月も低下となってしまいました。実は、四半期単位でみると、し好的サービスは、昨年3四半期連続で前期比マイナスとなっており、基本的に低下基調であったことが分かります。同時に、昨年11月の指数値100.5、12月の指数値100.2は、昨年のこの系列の最低レベルであり、消費増税直後に近い低いレベルとなっています。平成27年後半の「し好的個人向けサービス」は、方向感も水準感も悪くなっています。

 

◎結果概要のページ

最新結果の概要|第3次産業活動指数|経済産業省

 

◎図表集

 

◎データ冊子

 

 

◎3次指数 冊子の見方/使い方

 

◎経済解析室ポータル

お役立ちミニ経済解説(by.経済解析室)|その他の研究・分析レポート|経済産業省

f:id:keizaikaisekiroom:20151217191524p:plain