経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

2015年12月のサービス産業は、総じて事業者向けのサービス産業が不調で、2か月連続の前月比低下。指数のレベルも2年前の平成25年平均を下回るレベルに低下していた。

 平成27年12月の第3次産業活動指数総合は,季節調整済指数102.6、前月比▲0.6%低下と2か月連続の前月比低下となりました。この結果を踏まえた、平成27年の第3次産業活動指数は103.2、前年比0.9%上昇と2年ぶりの前年比上昇となります。

 

 四半期単位でみると、平成27年第1四半期こそ前期比1.1%上昇となりましたが、第2四半期は前期比▲0.2%低下、第3四半期は前期比0.2%上昇、第4四半期は横ばいに留まり、平成27年は年当初から横ばいで推移していたことになります。
 また、12月の指数値は102.6と平成27年の最低レベルに落ち込んでいました。平成26年12月の指数値が102.5であり、平成27年1年かけて結局1年前の水準に戻ってしまったことになります。第3次産業活動指数は、鉱工業指数と異なり、上方トレンドを持っています。にもかかわらず、12月の指数値は、2年前の平成25年平均の102.7を下回っており、かなり低い水準となっています。

 

 平成27年12月の第3次産業活動指数では、11大分類業種のうち、低下業種が6業種、上昇業種が3業種、横ばい業種が2業種という結果でした。

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 低下寄与6業種のうち、低下寄与の最も大きかった業種が「金融業、保険業」で、それに次ぐのが「不動産業」でした。第3グループが、事業者向け関連サービスと電気・ガス・熱供給・水道業でした。

 「金融業、保険業」については、10月、11月の株式取引が盛んでしたが、12月は株式相場が総じて軟調だったため前年並みの取引に留まり、「流通業務」の指数が前月比▲13.3%低下と大きく低下しました。また、資金決済量も低下しており、全銀システム取扱高の指数が低下していました。

 不動産業では、マンション分譲業、戸建住宅売買業はともに低下となっています。特に、マンション分譲業の指数値は67.4と、平成20年以降の現行基準指数でワースト2位(ワーストは昨年9月の65.0)となってしまいました。契約率も低下しており、マンション価格が上昇する中で需要が低下していたようです。建設業活動指数の11月までの指数の動きをみても、住宅の建築活動は、10、11月と2か月連続の前月比低下となっており、住宅供給量の方向感も低下してきていました。

 事業者向け関連サービスでは、土木・建築サービス業が前月比▲12.8%低下となっており、その指数値89.7も平成20年からの現行基準で最低値となっています。公共事業の建設業活動指数は9月から前年割れとなっており、水準が低くなっています。マンション等の取引が停滞していることが、直ちに土木・建築サービス業への悪影響となって表面化するということではありませんが、あまり良い材料とは言えないのも確かです。こういったこともあり、建設関連産業の活動指数が、前月比▲12.5%低下(前年同月比▲13.1%低下)となっていました。指数水準も91.1と昨年の最低水準(現行基準でも最低値)に落ち込んでいました。

 電気・ガス・熱供給・水道業については、暖冬の影響により電気業が低下したことにより、大きく低下しています。

 

 上昇業種については、生活娯楽関連サービスと卸売業ともに、11月の低下の大きかった業種であり反動増という結果です。

 

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