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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

昨年12月の米国向けと中国向け出荷では、ともに乗用車は不振だったが、設備類(資本財)は堅調。しかし、企業活動の部品や材料となる生産財出荷では米国向け好調と中国向け不振と好対照の結果となった。

輸出不振 鉱工業出荷内訳表

 平成27年12月の輸出向け出荷を仕向け先別に見てみます。

 12月の輸出向け出荷前月比▲0.9%低下に対して、中東向け出荷が前月比▲13.6%低下で低下寄与が▲0.49%ポイント、ASEAN向け出荷が前月比▲2.0%低下で低下寄与が▲0.28%ポイントとなっています。また、東アジア向けのうち、台湾向けの出荷も前月比▲7.8%低下で、低下寄与▲0.51%ポイントと目立った低下を見せています。

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 中東向け出荷では、乗用車の輸出が前月比▲21.6%低下と大きく減退していました。ASEAN向け出荷では、石油製品の輸出は前月比▲29.2%低下しました(ただし、石炭製品や船舶の輸出が急増していた)。台湾については、半導体・フラットパネル製造装置などの輸出が急減していました。

 

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 日本の主要輸出先である米国向けと中国向けの出荷の財別分類を見てみます。

 12月の米国向け出荷は前月比1.0%上昇でしたが、製造業の部品や原料となる鉱工業用生産財の輸出が前月比5.2%上昇と好調でした(輸出全体では鉱工業用生産財は0.5%上昇)。

 また、設備投資に使用される資本財(除.輸送機械)も前月比3.0%上昇となりました。ただし、乗用車の輸出は前月比▲6.6%低下していたため、耐久消費財の米国向け輸出が低下していました。12月の米国向け出荷においては、企業が事業活動に利用する生産財や設備投資に利用する資本財(除.輸送機械)が堅調に推移し、日本からの輸出を支えました。いわば、12月の日本からの米国向け出荷は、企業需要によって支えられていたことになります。

 

 12月の中国向け出荷は前月比▲0.3%低下でしたが、米国とは逆に生産財が▲2.4%低下と低調でした。電子部品・デバイス工業の中国向け出荷が前月比▲6.7%低下、その中でも集積回路が前月比▲13.9%低下となっており、電子部品・デバイス工業の出荷全体の低下の要因となっていました。

 また、耐久消費財の中国向け出荷も前月比▲2.5%低下で、乗用車・二輪車が前月比低下となっており、不調でした。一方、資本財は前月比9.9%上昇となっていました。船舶・同機関の輸出が大きく伸びていたほか、製造設備用の資本財の輸出が前月比12.0%上昇となっており、日本製の企業設備類に対する需要は、少なくとも11月との比較では中国でも増加していたようです。

 

 12月の米国/中国向け出荷の財別分類をみると、ともに乗用車の低下により耐久消費財が悪く、設備投資向けの資本財は堅調でした。ただ、米国向け生産財出荷は堅調でしたが、中国向生産財出荷は不調で、大きく明暗が分かれています。

 

◎結果概要のページ

集計結果又は推計結果|鉱工業出荷内訳表、鉱工業総供給表|経済産業省

 

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