経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

昨年1年の動きを踏まえつつ平成27年12月実績を、そして平成28年1、2月の予測結果をみると、業種的にも需要項目別でも生産上昇要素に乏しく、鉱工業生産の基調は、「一進一退」に据え置き。

 改めて、平成27年全体をふまえつつ、平成27年12月の結果と、平成28年1、2月の予測結果についてまとめてみます。 

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 平成27年12月の鉱工業については、生産、出荷は前月比で2か月連続の低下、在庫、在庫率も2か月連続の上昇となりました。

 9月、10月の生産上昇、そして11、12月の連続低下で、結局12月の生産指数の水準96.5は昨年の最低値である8月の96.3とほぼ同じ水準に落ちてしまい、前年同月比も再びマイナスとなりました。

 「はん用・生産用・業務用機械工業」、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業、電気機械工業と軒並み、一昨年後半から昨年初めにかけて、鉱工業生産をけん引していた機械工業の生産が低下傾向となりました。

 平成27年12月は輸出向け出荷も国内向け出荷も数量ベース、季節調整済みで前月比低下となっていた模様で、勿論ウェイトからいって、鉱工業全体の出荷低下は国内向け出荷の低下の結果ではあるのですが、出荷を押し下げた要因として、東アジア向け、特に台湾向け出荷の低下の影響もありました(欧米向け出荷は前月比プラス)。

 

 平成27年でいうと電子部品・デバイス工業と化学工業を除く業種において生産が前年比マイナスで、平成26年末の高い水準から平成27年の1年をかけて低下してきたという結果です。

 出荷面でも輸出は前年比プラスと思われますが、国内向け出荷が全体押し下げたため、出荷も前年比マイナスでした。

 サービスや建設業の活動が、前年比でプラスが見込まれることから、鉱工業生産の「ふるわなさ」が目立ちます。

 

 年明けとなる平成28年1月については、生産上昇見込み、2月は低下見込みとなっています。

 調査結果そのものから計算した1月の前月比はプラス7.6%と過去にあまり例を見ない上昇幅を見せていますが、ここ半年ほどの実績に向けての下方修正のパターンや、一部業種における極端に下振れする予測実現率からすると、4ないし5%程度の上昇幅に留まるものと推察され、2月の低下予測からすると、2月の生産水準は昨年12月程度のものに留まる公算が大きいものと思います。

 そこで、12月の鉱工業生産の基調判断については、「一進一退」と据え置きたいと思います。
 需要面では、消費財の国内向け出荷は昨年後半の2四半期連続でプラスとなっていたようですが、アジアを中心とした外需、投資財の国内向け出荷については下げ圧力があるようです。業種的にも需要項目でも、生産を引き上げてくれる要素に乏しい結果となっています。

 

◎結果の概要 

www.meti.go.jp

 

◎データ冊子

 

◎図表集

 

◎鉱工業指数 しくみと見方

 

gatu ◎解説マンガ