経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

2015年11月の稼働率指数をみると、生産能力指数が継続的に上昇し始めた過去の転換点からは、まだ遠い。

 平成27年10月と11月のデータで、生産能力(製造業の瀬生産設備の増減)と稼働率の関係について見ていきたいと思います。

 

 生産能力と稼働率の関係について考えみると、稼働率の変化にやや遅れて設備投資(フロー)が増減し、これにより生産能力(ストック)が増減するため、稼働率の変化と生産能力の増減も連動していると考えられます。

 特に、いわゆる「バブル崩壊」後、日本国内の生産能力指数は、伸びの鈍化ではなくて、指数値そのもの、つまり生産可能量の値自体が低下するという時期がみられるようになっており、回復局面とあわせて、「大きな循環」的な関係を見せるようになっています。

 

 平成27年10月、11月(暫定的な第4四半期)の状況について、この散布図を見ると、7-9月期(第3四半期)の点からは、稼働率、生産能力ともに上昇しています。ただ、その点も生産能力の面では今年の第2四半期(末)に及ばず、稼働率の面では昨年、平成27年の第2四半期、第3四半期は上回っている(散布図上右方向に動いている)のですが、平成26年第4四半期や平成27年第1四半期のレベルに及びませんでした。

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  7-9月期の散布図上の位置は、平成17年に生産能力指数が反転上昇に移転した位置からは左下方に大分離れており、そこからの11月までの右上方向への動きも限定的であったということになります。

 日本国内の生産能力が大きく上昇する局面に移行するには、もう一段大きな稼働率の上昇が必要かと思います。

 

<参考:生産能力の日米比較>

keizaikaisekiroom.hatenablog.com

 

 

 

◎ 結果概要

www.meti.go.jp

 

◎鉱工業図表集

 

◎データ冊子

 

◎生産能力・稼働率指数 説明資料