経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

2015年11月の稼働率は3か月ぶりに前月比低下。非機械工業の稼働率の低下が明瞭になってきていました。

 平成27年11月の製造工業稼働率指数は98.6で、前月比▲0.1%低下と3か月ぶりの前月比低下となりました。11月の鉱工業生産指数が、前月比で▲0.9%低下となっていますので、生産の低下、すなわち稼働率の低下ということになっています。 

 

  稼働率指数を機械工業と非機械工業(除.機械工業)で見ると、実は機械工業の稼働率は前月比0.2%上昇と3か月連続の上昇で、微増ではありますが、稼働率を上げていました。非機械工業の稼働率は前月比▲0.5%低下と2カ月連続の低下です。非機械工業の稼働率は、製造工業全体がプラスだった10月もマイナスでしたので、非機械工業の低調さがはっきりしてきた11月でした。 

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 稼働率は、全14業種のうち、6業種が前月比低下、8業種が前月比上昇となっており、実は上昇業種の方が多くなっています。

 稼働率低下業種の中で、特に全体の稼働率を引き下げていたのは、化学工業です。合成ゴムの生産稼働がタイヤの減産などもあり低下していたようです。それに次ぐのが、「はん用・生産用・業務用機械工業」、輸送機械工業、石油・石炭製品工業です。

 逆に、稼働率が上昇方向になったのは、電子部品・デバイス工業でした。2か月ぶりに稼働率が前月比2.2%と上昇していましたが、前年同月比では▲3.3%低下と大きく低下しており、それほど水準が改善している訳ではありません。この電子部品・デバイス工業以外の上昇業種の全体への寄与は非常に小さくなっています。

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 11月の稼働率は、化学工業の低下と電子部品・デバイス工業の上昇で特徴づけられます。機械工業と非機械工業では、機械工業の稼働率は前月比プラスだったのですが、これは偏に電子部品・デバイス工業の10月の落ち込みからの回復によるものであり、輸送機械工業や「はん用・生産用・業務用機械工業」といった機械工業の稼働率は低下しています。

 よって、11月の機械工業の稼働率上昇については、多少割り引いた見方が必要かと思います。

 

◎結果概要

www.meti.go.jp

 

◎鉱工業 図表集

 

◎データ冊子

  

◎生産能力・稼働率指数 説明資料