経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

「し好的」個人向けサービス=イベント性のある個人サービス消費の大きな前月比低下が特徴の11月の第3次産業活動指数。「一進一退」の動きとなっている。

 平成27年11月の第3次産業活動指数は、前月比▲0.8%低下と2か月ぶりの前月比低下となりました。10月の前月比上昇幅を上回る低下幅であり、10月に一旦急上昇した水準から昨年(27年)年初来のレベルに戻りました。

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 全体の動きを生み出していたのは、対個人サービス、特に、し好的サービスです。

 し好的サービスは、変動しやすい性格を持っていますが、10月に観光や娯楽等が大きく盛り上がり、その反動で11月は低下しています。し好的サービス関連では、11月比較的調子が良かったのは、機械器具小売業でした。

 

 一方、対事業所サービスは、卸売業の低下により、前月比低下となっていました。しかし、建設コンサルタントなどの事業者向け関連サービスなどは前月比上昇であり、小売業向け卸売業の低下寄与を除くと、対事業所サービスは前月比マイナスではなかったという計算も可能です。

 今年(27年)6月以降、対事業所サービスが安定的に前月比プラス方向で推移し、上下動を見せる「し好的個人向けサービス」の動きをカバーして、第3次産業総合の動きをスムーズにしていました。11月は、10月からの反動減も含めて「し好的個人向けサービス」の低下が大きく、その大きい上下動をカバーしきれなかったようです。

 

 いずれにせよ、昨年(27年)5月から9月までにかけての安定した状態とは異なる上下動の大きい10、11月となっていました。これらのことから、10月に「持ち直しの動き」とした基調判断を、「一進一退」に引き下げたいと思います。

 

 最後に、鉱工業生産活動指数の11月確報値と第3次産業活動指数を加重平均して、ほぼ産業活動の9割をカバーする統合指数を御紹介します。
 11月の統合指数は、鉱工業生産指数が前月比▲0.9%低下、第3次産業活動が前月比▲0.8%低下と両産業揃っての前月比低下となったため、全体としては前月比▲0.8%低下と4か月ぶりの低下(8,9月は前月比横ばい)となりました。
 寄与的には、第3次産業の低下昇寄与が、鉱工業生産の倍(3倍)を超えている状況です。

 

 

 

最新結果の概要|第3次産業活動指数|経済産業省

 

◎第3次産業活動指数 図表集

 

◎データ冊子

 

◎データ冊子 「見方/使い方」